民俗資料をどうするか   歴史資料館

 市議会文教委員会で旧桜堤小学校で保存されている武蔵野市の民具などの歴史資料と府中市にある「ふるさと府中歴史館」を視察した。武蔵野市では、旧西部図書館跡を歴史資料館にする計画を進めているが、その参考にするためだ。
 旧桜堤小にある民具などの歴史資料を見ると、以前に比べると整理がかなり進んだ印象を受けた。しかし、根本的な問題は解決されていない。

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 武蔵野市歴史資料館(仮称)は、法律で自治体に努力義務がかせられている公文書保存機能と民族資料館機能、古文書館機能に加え歴史資料を媒体とした市民交流拠点機能を持つ方針となっている。

IMG_9380 詳細については市役所内部で検討が進められているが、限られたスペースにこの機能を発揮するにはどうすればいいのかといった展示などのソフトの問題と多量にある民具をどこまで保存するのかというハード面の問題が残されている。
 
 これまでに何度か民具や旧桜堤小の内部を見ているが、今回、視察して驚いたのは、きれいに整理が進み見やすくなっていたことだ。この場所で展示すればいいと思えたほどで、校舎が古く耐震ができないことなどからこの場所を使えないことが悔やまれる。

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 担当する職員に聞くと、他の自治体に同じような物があったとしても、物だけではなく、どの場所でどのような人がどのように使っていたが歴史資料としては重要で、この背景を含めて後世に伝えなくてはならないとしていた。

 確かにその理由はよく分かる。しかし、素人目にみれば、武蔵野独自の民具と呼べるものがどれだけあるのか。より多くの人の関心を得られるのか。昔、うちにもあったと懐かしさで話は盛り上がるが、また来館しようかと考えれば疑問が残る。視察した「ふるさと府中歴史館」と比較すると半分以下の床面積であり、収納スペースが限られることから、現在所有している民具の取捨選択と処分(廃棄、所有者に返すなど)がが直面している問題なのだ。この問題は、まだ解決となっていなかった。

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 市議会には、旧西部図書館ではスペースが不足しているので、旧中央図書館跡地(中央図書館の北側にある市有地)に建設してほしいという要望も出されている。これらの民具をすべて保存するのであれば、より大型の施設が必要で、市有地となればこの場所になるのだろう。となると、旧西部図書館に歴史資料館を開設する必要はなくなってしまう。後世に武蔵野市の歴史を伝えること、公文書や古文書を保存しなくてはならないが、大型施設まで作るべきではないと思う。作るのであれば、旧西部図書館跡でしかない。

 計画では26年12月に開館が予定されている。旧桜堤小の解体も近いだろう。使っていた人の想いは分かるが、辛い選択が今、必要だ。同じような農具は多く、武蔵野市だからの民具は多くないように思える。本来なら東京都のような広域行政が担うべきかもしれないが、期待していても実現はまずないだろう。となれば、他の自治体の保存状況を確認したうえで、優先順位を付けて早急に処分すべき時期になっている。判断基準を議会としても考えることも必要だ。

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つづく

【参考】
武蔵野市歴史資料館(仮称)管理運営基本方針 

これは中島飛行機関連の資料IMG_9415