あそべえに相談や支援機能を  小学生の放課後施策推進協議会

 1月22日に開かれた武蔵野市小学生の放課後施策推進協議会を傍聴した。全児童対策事業の「あそべえ」と学童クラブについて協議を続けてきており、両者が連携する“新しい施設”のあり方についてグループ討議をしていた。あくまでもたたき台への討議なので結論まではまだ時間がかかり、内容も変っていくとは思うが、興味深い内容がこのたたき台にはあった。
 それは、『必要な相談や支緩(ケア)を行う』と書かれていたからだ。預かる施設、自由に来て自由に帰る施設があそべえだったが、この目的も持つとなると、あそべえの性質がが変わってくるのかもしれない。


■相談や支援機能をあそべえに盛り込む

 傍聴者に配布された資料には「新しい子ども施設のあり方についてのたたき台」として、この施設全体へのたたき台と学童クラブについてのたたき台に2種類が用意されていた。この資料をもとに、あそべえについて討議するグループと学童クラブについて討議するグループに分かれて話し合いが行われていた。

 学童クラブについては、本来の目的に沿って書かれていたので違和感はなかったが、全体を示す(つまりあそべえを含めた新しい施設)資料には次のように書かれていた。

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●新しい子ども施設の目的

新しい子ども施設は、地域の小学生を対象に地域全体で子育てを支える考え方に基づき小学生のの放課後、土曜日(等)の安全な居場所を確保し、及び異年齢の交流を通じて、子どもの生活を支援することにより、子どもの健全育成を図ることを目的とする。

理想的な放課後の居場所のあり方は以下のとおり整理される。
〇子どもたちが、思い切り遊べ、ほっと安心できる安全な居場所となる施設。
〇遊びを通じて、子もの成長を後押し(教育)するとともに、育ちを見守る。また、地減も含めた大人の見守りの中で、子どもの変化を感じ取り、必要な相談や支緩(ケア)を行う施設。
〇他の子どもや地域との繋がりのきっかけとなる施設。
〇地域や関係機関との連犠を促進する施設。

●新しい子ども施設の機能・役割

新しいす子どもの施子設は、対象地域の子どものすべてを対象とする公的施設である。新しい子ども施設は、すべての子どもの日々の生活の一部としてその健全育成を図り、子どもの生活で生じうる問題の発生予防や生じた問題の解決への支援を担うことが期待される。
①子どもにとって安心安全な居場所機能
②遊びや活動促進機能
③子どもや子育てのための相談支援機能
④子どものための地域づくり機能
⑤子どもや子育ての地域課題発見・活動企画機能

●新しい子ども施設の活動内容

武蔵野市の新しい子ども施設が果たすべき機能・役割を実現するため、具体的に担うことが期待される内容は次のように整理される。
①遊びを通じて子どもを育成する。
②子どもの居場所になるとともに、子どもの生活を支複する。
③子どもや子育て中の保護者に対して相談支媛する。
④地域資源をつなぎ地織の子育て力を高める。
⑤地域住民の子どもの育成に関する理解を深める。
 上記の肉容は、それぞれ別個のものとして実現するのではなく、相互に関連して展開を図っていくべきものである。
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小学生

■理想と現実

 あくまでもたたき台で、今後、どのように変わるかは未知数だが この内容はとてもいい内容だと思う。学童クラブの児童、学童以外の児童と分けるのではなく、障がい児や私立へ通う子どもも含めたすべての子どもを対象にしたいとの考えは、とかく事業費削減、個人責任で、地域のことは地域でとの考え方から子ども施策が縮小されることが多いなかにあって充実を目指すのは画期的なことだろう。
 さらに言えば、このような理想を持ち出すのは保護者など子どもに関わる人からが通常だと思うのだが、行政側から出されてきたことは、普通なら驚かされるはずだ。

 しかし、同じ会場で2グループが同時に討議をしていたため、両方を聞くことはできず声もよく聞こえなかったが、あそべえのグループからは、このようなことはできない。学校がやるべきじゃないかとの意見が聞こえてきた。

 確かにあそべえの指導員は、市の職員(公務員)ではなく、嘱託職員や臨時職員という非正規という立場にある。基本的に短期間の雇用契約であることを考えれば、給料に見合わないと言われればそれまでだろう。

■機能充実の理由

 そこで、この協議会は、なぜ行われているかを考えなくてはならない。この協議会が設置された根拠であり武蔵野市の子ども分野の実施計画になる第三次子どもプランと、さらに上位計画の第四期長期計画(総合計画)のことだ。
 第三次子どもプランは、平成22年度~26年度までの5か年計画で第四期長期計画の下位計画として作成され、ここに小学生の放課後施策推進協議会を設置すると書かれ、現在に至っている。

 この第三次子どもプランには、『重点的取組8 地域子ども館あそべえと学童クラブの連携の推進』があり、次の項目が記されている。

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◆あそべえと学童クラブの運営主体の一体化についての研究
・運営主体を一体化し、遊びや相談について専門性を持った両事業共通の職員やスーパー・バイザー的役割を持つ職員の配置についても検討し、人材確保と以下のような事業そのものの質の向上を図ります。

①年齢に応じたより豊かな遊びの提供や各種プログラムの実施
②障害のある子どもや特別な配慮が必要な子ども等への対応
③子どもの悩み、相談への対応
・あそべえと学童クラブの連携の強化と機能の充実をより一層進めるために、両事業の運営主体の一体化や、市の財政援助出資団体への委託、委託に伴うあそべえの館長と学童指導員の法人正規職員化などについて研究します。研究にあたっては、「小学生の放課後施策推進協議会(仮称)」と協議しながら進めていきます。
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 つまり、この子どもプランをベースに提案された内容が今回のたたき台というわけだ。

■人材の正規職員化

 このような機能充実をするために最も重要なのは人材だ。そのため、子どもプランには、『あそべえの館長と学童指導員の法人正規職員化』と書かれており、市としては、機能充実とそのためにの人材は非正規ではなく正規で雇用したいとすでに示しているのだ。
 もっとも、研究なので確定ではない。この協議会の討議結果で、そのような機能充実は必要ないとなれば、現状維持、正規化なしとの選択肢も出てくることになる。
 かた、私は子どもプランの考えに賛成だが、当然ながら、額は別としても人件費は増えることなり、批判も出てくるだろう。このようにあそべえの機能充実をすれば、学童クラブはいらないかとの考えもでてくるのではないだろうか。

 いずれにせよ、武蔵野市の子ども施策の決める重要な協議会だ。今後も注目だ。

※当日の内容については、後日、市のサイトで公開される要録や資料をご確認ください。

画像は当日の資料から。上記サイトで後日、公開される