時が止まったままのまち

 原発のない社会をめざすグリーンテーブルの視察で福島県南相馬市、福島第二原発を視察していた。その途中で立ち寄ったのがこの富岡駅だ。事故を起こした福島第一原発から約10km。誰も住んでいない。津波を受けたまま、がれきは片付けられてはいたものの、時が止まったままのような姿だった。

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 駅は津波で駅舎などが流され、線路は草で覆われたまま。駅前の商店などはえぐられたままの姿だ。地震と津波の被害を受けたままの姿で、かつての駅前商店街は残っていた。このまちはどうなるのだろう? 
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 南相馬市で、原発20km県内に家があったことから住むことができず避難を続けている人から、もう忘れられているよなぁ。全国の人に助けてもらっていて感謝は尽きないけどよぉ、と寂しそうに語っていたことが印象に残る。

 市の説明によると 除染や公共工事などが多く有効求人倍率は3倍にもなる。しかし、若い人は戻ってこないし、短期の仕事ではなく安定した仕事を望むこと、福島市など交通の便のいいところ、都市に近い便利なところで仕事を求める人が多いため応募は少ないのだそうだ。その結果、工期が遅れるだけでなく、人を集めるためにお金で工事費用がかさんでいるという。契約した工事費でできないとなっても、他の事業者がいないことから発注側も追加費用を払わざるを得ないとの話も聞いた。思うように復興が進んでいないのだ。

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 東京オリンピックが決まった。このことで、東京の工事が優先されるだろう。福島、それも沿岸部は忘れられていくのではないかとの不安の声も聞いた。オリンピックで気持ちが高まるのはいいが、一方で忘れてはならないことが、まだまだたくさんある。今の現実を知ることが東京に住む者にも必要だと思った視察だった。

 つづく

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