「原発ホワイトアウト」。今だから読みたい一冊

 現役キャリア官僚が書いたという話題の本「原発ホワイトアウト」を読んだ。本の帯にあるように、政財官の融合体…日本の裏支配者の正体を教えよう」とあるように、原発にかかわる政治の裏側が描かれていた。
 本当のことかどうかは別としても、示唆に富む文章には考えさせられる。エネルギー基本計画へのパブコメが実施されている今だからこそ、リアリティを感じた一冊だ。

 

原発ホワイトアウト
若杉 冽
講談社
2013-09-12




 
 
 内容はお読みいただくとして、印象深い言葉がいくつもあった。
 そのなかでも『政権と検察は一心同体なのである』、『大衆は、ワイドショーのコメンテーターの意見が、翌日には自分の意見になる』、『日本に近代法が導入されて百数十年にもなるが、いまだに法治国家ではなく、人治国家なのだと言えるだろう。人口十三億人の隣の大国とそう違いはない』、『国の政治は、その国民の民度を超えられない』などなど官僚が考えていそうなことが書かれており、あっていると思う面が多々ある一節もちりばめられている。

 そして、『フクシマの悲劇に懲りなかった日本人は、(中略)自分の日常生活に降りかからない限りは、また忘れる。喉元過ぎれば熱さを忘れる。日本人の宿痾であった。歴史は繰り返される。しかし二度目は喜劇として』との一文は今後を考えると身震いが起きそうだった。

 お時間があれば、ぜひお読みください。