特定秘密保護法の廃止を求める意見書 一票差で否決~武蔵野市議会

 武蔵野市議会は、12月19日、本会議で「特定秘密保護法の廃止を求める意見書」の採決を行い、賛成11、反対12の一票差で否決した。

 賛成した会派は、民主生活者ネット(3人)、市民の党(3人)、日本共産党武蔵野市議団(3人)、会派に属さない議員(2人)。
 反対した会派は、自由民主クラブ(4人)、市議会公明党(3人)、市議会市民クラブ(2人)※、むさしの無所属クラブ(3人)。

 意見書の内容は下記。会派の所属議員は市議会のサイトをご参照のこと。
 

 成立後、総理は説明不足があったと発言しているが、その後、秘密保護法に批判的なマスコミの記事に対し、反論する文書を作り自民党所属の国会議員に配布したという。このことに対して『世論調査で約8割が慎重審議を求める中、強行採決したのは自民党などの政権与党で、識者からは「説明不足を反省すべきなのに、メディア批判をするのは筋違い」との声が上がっている』
(毎日新聞2013年12月18日「秘密保護法:自民党が批判的報道への「反論指南書」)という。
 これが説明不足への対応なのだろうか。
 国家が公開できない情報を持つことは理解するが、拡大解釈の可能性は捨てきれないのが特定秘密保護法だ。その中でマスコミの委縮が問題視されているが、すでに始まっていないかと思ったのがこの記事だった。

 意見書に私は賛成をしたが、武蔵野市議会では1票差で否決となってしまった。だが、終わりではなく今後も拡大解釈が広がらないか、注意深くみていく必要がある。多くの人が関心を持ち続けることが何よりも必要であり、法案の改正や廃案も常に考えておくべきだろう。無関心が最も問題なのだ。

※市民クラブには採決に加わらない議長が所属しているため、所属数の3人ではなく賛否に加わった2人としてある

<不採択>
  特定秘密保護法の廃止を求める意見書
 

 特定秘密保護法が、12月6日深夜国会で成立しました。

 この法律には、提案されてから、憲法で保障されている国民の知る権利・マスコミの報道の自由を脅かしかねないとの批判が、法曹界・報道関係者・人権擁護機関など各界から寄せられていました。

 しかし、多くの国民が反対や懸念を表明し廃案や慎重審議を求めており、国会では法案の内容や審議の手続きについての異論が出されたにもかかわらず、与党は数のカを頼りに、強行採決を衆議院・参議院で繰り返しました。

 そもそも、この法律は、昨年の衆議院選挙でも今年の参議院選挙でも、与党の公約に入っておらず、今国会の安倍首相の所信表明演説でもこの法案に触れることはありませんでした。

 しかも、参議院の国家安全保障に関する特別委員会の採決では、誰が賛成したか退席したか傍聴者にもわからない混乱のなかで行われ、速記録でも採決時「発言する者多く、議場騒然、聴取不能」と記載されています。

 このような議会制民主主義を否定しかねない暴挙が行われたことを、多くの国民は問題視し、共同通信社が12月8日・9日に実施した全国緊急電話世論調査では、秘密保護法を今後どうすればよいかとの問いに、次の国会以降に「修正すべき」と答えた方が54.1%、「廃止すべき」と答えた方が28.2%、あわせて82.3%の回答者が法律の修正ないし廃止を求めていることが明らかになりました。

 議会制民主主義のルールに照らしても、世論の重みを考えても、特定秘密保護法はいったん廃止するべきです。

 よって、武蔵野市議会は、国会に対し、特定秘密保護法の廃止を求める法案を提出することを強く要望いたします。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。