外環道路本線 工事発注

 東日本高速道路会社と中日本高速道路会社は11月29日、外環道路(東京外かく環状道路)の建設工事の入札を公告した。地下水など環境への影響が心配され、その予測データなどを示し不安を解消して欲しいと住民や武蔵野市からも要請されている中、事実上、工事が本格スタートする。

 


 

 工事区間は、関越自動車道の大泉ジャンクションから、東名高速道路までの約16km。ジャンクションやインターチェンジ付近以外は、地下40mを通るため大深度法により地上部の買収などは必要ない工事だ。地下トンネルを作るシールドマシン機(掘削機)を入れるための縦穴工事の準備はすでに始まっていた。報道によると、工期は契約締結日から5~6年の見通し。開札日は2014年3月中旬~4月初旬が予定されており、早ければ2019年には完成するかもしれない。

■工事費

 工事費は、総額で1兆2820億円。内訳は、工事費等が1兆710億円、用地及び補償費が2100億円が見込まれ、国が四分の3、都が四分の1を負担(=国民の税金)する。ただし、この費用には高速道路会社が負担する工事費は含めれていないことや、以前は1兆6000億円(1km=1000億円)になるとの報道もあり、本当の総額はよく分からない。オリンピックに間に合わせるために大急ぎの工事になりそうで、気が付けばさらに工事費が増えていたとるかもしれない。

 本線とは別に地上部の外環の2には、その後、動きはない。地上部の住宅街に道路を作れないから地下にした道路なのに、ジャンクションや接続道路は別として、なぜ地上部の道路がまだ必要なのか。地上部に道路を作るのなら、地下に道路を作る必要はない、費用が増えるばかりというそもそもの疑問は未解決のままという矛盾を抱えたままの本線工事のスタートだ。
 

■凍結はしていない

 工事費は、馳浩衆議院議員の質問主意書への答弁書から。馳議員の質問には、建設再開にあたり沿線住民の理解は得られたのかとあったが、『国土交通省が御指摘の「建設再開」を発表した事実はなく』とあった。40年以上凍結されていた計画だが、国はその気持ちはなく、いつかは工事をしようと考え続けていたこともこの答弁書では分かる。止まらない公共工事の典型と言えるかもしれない。

【参考】
日本経済新聞 外環道都内区間の発注手続き開始、五輪でインフラ整備加速