秘密保護法案に反対する

 特定秘密保護法案が成立しそうな状況だが、自治体議員有志で反対の意思を示すことになった。
 情報は。個人情報を除き基本的には国民のためのものだ。外交や軍事で公開できない場合があることは理解でき、なんでもかんでも公開すべきとは思わないが、今の法律のままでは恣意的な判断ができてしまうこと。首相が第三者とは到底思えないこと。一定期間を経れば公開することを原則にすべきと考えるからだ。


 先日あった「eシフトシンポジウム どう計算しても原発は高い」で一般参加者として来場していた菅元総理は、原発関連の情報も公開されなくなる可能性が指摘されている秘密保護法についてコメントを求められたさい、薬害エイズの時に厚生省がないと言っていた資料があった。財務大臣の時に沖縄密約の資料についても調べさせたら、ないと言っていたが、アメリカの公文書館にあったなど都合の悪い情報を隠してしまう事例を話し、この法律も現状のままで成立させていいとは思えないと発言していた。この具体例を考えれば、今でも公開する気持ちが少ない中で、このままの法案が成立しまうと今以上の後退になる危険性が高いと考えている。

 特定秘密法案については、日弁連や鳥越俊太郎氏などのジャーナリスト(参考:IWJ Independent Web Journal 2013/11/11 TVジャーナリストたちの遅すぎた抵抗「この法案が通るとは思えなかった」)が反対し、ニューヨークタイムズも社説で「反自由主義的(illiberal)(下品な)法(案)」とし、『“日本国民の自由・諸権利を制限し、近隣諸国の疑念を一層呼び起こしかねない”』と批判している(訳は「DAILY NOBORDER 11月1日(金)16時7分配信/yahoo newsより)。
 なぜ急ぐのか。その目的は何かを疑ってしまいたくなる。対案を出す政党もでてきるるのだから、せめて課題点をなくすよう議論を続けることが必要だ。それもできないのなら廃案にして出直すべきだと思う。

 アピール文は国会とマスコミに送付する予定。どのような効果になるかは分からないが、何もしないままではいられないとの思いから賛同した。地方議員の賛同者は20日まで募集している。

 以下がアピール文。

   「特定秘密保護法」に断固反対する

                         地方自治体議員有志

 安倍晋三自民党政権は10月25日「特定秘密の保護に関する法律案」を閣議決定し国会に上程しました。この法案は国民の知る権利をないがしろにし、言論の自由、報道の自由を著しく制限するものです。また戦前の治安維持法の復活にもつながる悪法であり、私たち自治体議員は断固反対します。
 法案は政府が恣意的に「特定秘密」を定め、秘密を漏らした人、知ろうとした人に対し最高で懲役10年という重罰を科すものです。しかしその「秘密」の範囲は広範囲にわたり、かつ不明確です。「何が秘密かも秘密」となれば近代法の原則である罪刑法定主義の否定といわざるを得ません。「秘密」指定の是非を検証する制度もなく、訴訟になった場合、裁判公開の原則にも抵触する恐れもでてきます。
「秘密」を取り扱う人に対しては「適正評価」と称して経済状態・飲酒量、親族の国籍など調査するとしており、プライバシーの侵害は明らかです。またその対象者も公務員にとどまらず大学等研究者、民間企業や市民にまで拡大するとなれば国家による国民監視であり、政治活動、社会活動に対する委縮につながることは火を見るよりも明らかです。これは憲法の国民主権を根底から覆すものであり、許せるものではありません。
 報道や取材の自由への「配慮」はあっても努力規定に過ぎず、歯止めにはなりません。「秘密」は国会にも提供させないどころか情報を知ろうとする国会議員までが処罰の対象となります。これは行政が国権の最高機関である国会の上位に立ち、国会の形骸化を招くものであり憲法違反にほかなりません。
 9月のパブリックコメントでは2週間という短期間にもかかわらず約9万件の意見が寄せられ、その8割が反対意見でした。多くの国民が大きな懸念や不安を抱いているのは明らかです。
 本来国が主権者たる国民に「秘密」を持つこと自体許されるものではありません。核兵器持ち込みの日米密約、福島原発事故のスピーディの情報隠しに象徴されるように、国は都合の悪い情報はことごとく隠してきました。この法案が成立すれば、ますます情報統制が強化され、集団的自衛権の行使や憲法改悪への地ならしになるのは明らかであす。
 憲法の理念や民主主義の根幹を根本から蹂躙するこの重大な法案を、国会の数の力で強行することは断じて許せません。私たち自治体議員は広範な市民の大結集で、法案成立を阻止する決意です。
                                以上