市民と議員の条例づくり交流会議 in 宝塚(2) 自由討議

「市民と議員の条例づくり交流会議 in 宝塚」の分科会は、「議員間討議がめざすもの」に参加した。武蔵野市議会では、休憩中(議事録に残らない)に自由討議(議員間討議)ができるように議会運営の仕方を変更しているが、実際にはまだ行ったことがない。論点を明確にするには、この自由間討議が重要だと思うため、先進議会の様子を聞きたいと思っての参加だった。


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 自由討議とは、通常の委員会などでは市長をはじめ執行部への質問を行い、議員同士では質問や議論をしないのだが、議員同士で議案の賛否や議員の考え方について議論をするというもの。分科会では、実際に自由討議を行っている議会から、三名の方が事例報告を行い参加者との意見交換を行い今後を考えるという内容だった。報告者は、 大島淡紅子宝塚市議会議員、 厚地弘行三田市議会議)、三谷哲央三重県議会議員。

 大島宝塚市議は、議会基本条例に『自由討議を尽くして合意形成に努める』とあり、質疑のなかで自由討議を行い論点整理をするようにしている。自由討議により議員の考え方が明確になり、議会報告会で課題などを説明しやすいメリットがあるが、会派で意見をまとめているので、議論の途中で考えを変えることが難しい現実もあるとの課題も話されていた。

 厚地三田市議は、議会基本条例で議論を尽くして合意形成を図ることが目的として実施している。議会は一部の会派を除きオール与党的な議会ということもあり、議論を通じて結論を導き出すのではなく、自分の主張を述べているだけの議員もいたなど課題はあるが、議員の思い、考えを出せていることは良い。大きな課題はなく、今後、さらに議論が増えるのではないかと期待しているとされていた。
 宝塚市議会と比較すると、質疑と討論の間に自由討議を挟んでいること。自由討議になると職員の発言機会はなく待っているだけになるので退席させていることが異なっていた。。

 三谷三重県議は、議員間討議の意義を政策・議案に対してどのような課題があるのかを明らかにすることと、議会の合意をどうのようにできるかを考えるために重要視している。また、議会が自ら政策を作るために政策検討会を設置しており、このようなでも自由討議になっている。三重県議会では全ての会議はオープンにしているので住民も傍聴できる。そして、会議をするだけではなく成果も求めているので、議員間で討議をせざるを得ないとされていた。議論だけして、あるいは会議だけして、結果が何もないのでは意味がない。結果(成果)を出すためにどのようにすればいいかを考えると、必然的に自由討議になっているのだろう。成果を出すことは当たり前と思うが、それがなかなかできないのが多くの議会の課題。参考になる。

 三谷県議は、さらに、このような自由討議を行うには、議長、委員長が議会意思をどのようにまとめるか、力量が問われれている。議会の意思がまとまった段階で首長と対抗できるのであって、議会内の意見がバラバラでは、都合のよい議会意見をピックアップすればいいのだから執行部にとってはこんな扱いやすい議会はないからだ。期数が上だからとか会派の都合でなどで議長や委員長ではできない、と指摘していた。名所職ではなく、ファシリテーターの役目が必要だということだ。

 また、議案には議員提案と執行部提案と2種類がある。議員提案の場合は、必然的に自由討議になるが、課題は執行部提案への自由討議の活性化だとされ、対策としては議案を審議する前になるべく多くの市民の意見を聞き、議論に反映できるようにすることが大事。そのためには公聴会や参考人精度を活用している。これらは、現状の制度でもできることなので、他の議会でも使うべきだろう。そのさい大事なのは利害関係者の意見を聞くこと。議会に来てもらうだけではなく、アウトリーチが必要だとされていた。

 そして、このような事前の調査を行うためには、通年議会にして年間を通して議会が活動すべき。執行部だけの情報で判断せず、執行部と同等以上の情報を得て判断すべきとされていた。武蔵野市議会もそうだが、多くの議会は、年に四回の会期(議会を開いている期間)で、会期以外に活動できないことが多い(武蔵野市議会は、委員会活動はできるようにしてある)。二元代表制の一翼が議会と考えれば、執行部と同等以上の調査、情報量を確保していないと対等に議論ができないのは指摘のとおりだと思う。
 通年議会は、時間をかけられることでもある。たとえば、委員会審議は通常ではひとつの会期に一回だけで、その時に疑問に思ってもさらに調査するために時間をかけられないこともある。時間をかけて審議し、時には修正もして最善の結果を出すこと。その際には、どのような論点で議論しその結果としてこのような結果になったと住民に説明できるようにしていくことも重要だと思った。

 どのようにすれば最善なのかを議論によって導き出すには、自由討議により論点を明確にすることが必要。自由討議をするには、論点を整理し結論を導き出せる議長・委員長の力量が必要になる。そして、執行部と対等の情報量が必要になり、時間が必要。そのために通年議会が求められているのだろう。武蔵野市議会でもできることはたくさんある。今回伺った内容を今後に役立てていきたい。

【参考】
市民と議員の条例づくり交流会議 in 宝塚(1) 住民が納得する議会か