新クリーンセンター契約議案を可決  課題とポイント

 6月26日の市議会厚生委員会で、新武蔵野クリーンセンター(仮称)整備事業に関する施設整備工事契約の議案が審議された。武蔵野市役所に隣接するごみ焼却施設を新しくする工事の契約で、建設工事だけでなく、20年間の運営も含めての契約になり予定価格は220億円になるもの。この額と年数と考えれば、より慎重に時間をかけて審議したいと考えても、実際には審議する時間がないというギリギリのタイミングでの提案で、この手法に疑問を持つ議員があり、審議は途中で休憩(中断)しての審議だった。

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 委員会質疑のなかで、今回議案を可決しなかった場合の影響について質問があり、契約が遅くなることで工事期間が遅れ、現在のクリーンセンターの延命工事が必要になり、さらに費用がかかるとの答弁があった。老朽化を考えると延命する工事で対応できるのか、「もしかしたら」を考えるとクリーンセンターが稼働できなくなる危険性も考えると、時間をかけて審議したいが、現実的には難しいとなる。委員会は、採決して決めるか、時間をかけるために継続審議にするかを協議するために審議が止まったが、結局は採決、可決となり契約が結ばれ、計画通りに工事が進むことになった。

■入札を決めた内容

 落札社を決めるのは、価格だけでなく、技術やデザイン、運営方法などを点数化したうえで判断する総合評価方式を採用している。総合評価は、市職員だけではなく専門家を入れた事業者選定委員会が判断するものだ。
 
 入札に参加したのは、二つのグループで入札価格と点数は下記のようになっている(入札経過調書より)。

1:(代表企業)荏原環境プラント株式会社
  (構成企業)鹿島建設株式会社
 入札価格 204億7500万円  総合評価点=747.5  【落札】

2:(代表企業)JFEエンジニアリング株式会社
  (構成企業)大成建設株式会社、JFE環境サービス株式会社、株式会社環境デザイン研究所
 入札価格 219億4500万円  総合評価点=707.4

 事業者選定委員会による評価内容などは公開されているが、これを読んでも、専門家ではないので私にはどちらがいい、悪いとは判断できない内容だった。委員会の答弁を聞いていると、技術的にはどちらも優れており甲乙つけがたいものだったが、落札したグループのほうがコンパクトな施設を提案しデザイン面でも配慮していたことが評価に結び付いていたようだ。

■タイミングと今後のポイント

 確かに議案を提出したタイミングには課題が残ったと思う。ギリギリで出すのは何か後ろめたいものがあると民間では考える、との意見を聞くことがあるからだ。とはいえ、資料を読み、審議内容を聞いていても課題と思えるものは浮かんでこない。となれば、採決したことは妥当な判断だと思う。

 そのことよりも、契約し施設が完成した後の運営をどのように市としてモニタリングするのかがポイントだと思う。市が想定したように運営できているかチェックする仕組みだ。
 ごみ焼却施設ではないが、PFIで入札した企業が運営の途中で経費値上げを申請し、他の社に任せるわけにもいかず、結局、運営経費が高くなっているとの例や運営費のコストダウンのために非正規雇用の職員を大幅に増やし、運営面や安全面で課題が出てきているなどの話を聞くことがある。20年間の運営をどのように行うのか。市として管理するかだ。このモニタリングの具体的な内容は今後のことだと思うが、注意しなくてはならないはずだ。

画像は新クリーンセンター(市のサイトより)

【参考】
新クリーンセンター(仮称)施設基本計画