待機児童解消に関する陳情 意見付で可決 武蔵野市議会

 6月25日の市議会文教委員会で待機児童解消に関する陳情が審議され、「陳情の趣旨に沿うよう可及的速やかに取り組まれたい」との意見を付けて全会一致で採択(可決)された。市も議会も待機児を解消すべきとの考えは一致したことになり、具体的にどのように解消していくかが問われことになる。



■認可は来年4月に間に合わない

陳情は、下記を求めるもの。

1 平成26年4月開園の武蔵野市内における認可保育園新設
2 平成26年4月開園の武蔵野市内における認証保育園のさらなる増設
3 平成25年度内での武蔵野市内におけるグループ保育室のさらなる増設

 早期に保育園を設けることには、各委員とも異論はなかったが、現実的に26年4月に認可保育園が作れないと判断して、陳情をそのままではなく、意見付となっての採択だった。

 質問のなかで、実際に保育園を作るとなると土地や建物の確保、施設設計の時間が必要になる。認可保育園で通常は設計が1~2年、建設工事で1年程度かかるはずだが、最も早くできるとしてどの程度なのかと確認したところ、グループ保育室で4~5か月、認証保育所で6~8か月、認可保育所で市に申請した時点で基本設計や用地取得、周辺住民の承諾があったとしても10~11か月かかるとしていた。建設だけなら半年でできるだろうが、現実的に今から認可保育園は無理ということになる。このことを考えると、意見は必要だったと判断した。

 答弁では、市として待機児を解消したい。そのため、4月時点で181名の待機児が出てしまったが、この数を解消するために認可保育園の新設も含めて検討しており、早期に対応する。場所や運営する事業者が決まればすぐに報告を行い、議会へは補正予算の審議をお願いしたいとしていた。

 答弁を聞く限り、市としての方向性は評価できるものだ。しかし、市民的に考えれば、検討している、努力しているという文学的な表現ではなく、いつまでに何を作り、何人の定員を増やせるか、数字として示すことではないだろうか。

■来年4月までに111名の保育定員増

 この点を質問したところ、建設事業者が倒産し工事が止まっていた境こども園が秋に開園することで保育定員(保育園部分の定員)が61名増えることなる。現在、市民会館や児童館で臨時の保育を行っているが、ここでの保育している子どもの数が35名で、境こども園に慣らし保育を終えて移れば、その後に市民会館での保育室も続けるためこの分の保育定員が増える(11月~1月頃)。
 来年4月1日にはJR中央線高架下で予定していた認証保育所の開設が明確になったため、この定員が40名。
 先日、新規に開設したグループ保育室が10名。
 都合、来年4月までに111名(61+40+10)増えることになる(実際には市民会館などでは定員いっぱいではないのでさらに増える可能性はある)。他に現在の保育園の定員の弾力化も検討したいとしていた。

 これは年齢によって定員が異なるため、大雑把な数値だが、ひとつの目安にはなると思う。181が一つの目標数値とすれば、あと70名分だ。認可でいえば一園が必要な数であり、隠れたニーズもあると考えれば181以上が必要と考えられるため、さらに認証なども増やす必要があるはずだ。

■他にも開園の打診はある

 審議のなかでは、他にも事業者から保育園を市内で開園したいとの打診がある。市としては、早急に開設できるようにしたいが、事業者の業績や保育内容を精査して、「質」が保てる事業者かも審査して対応していくとの答弁もあった。

 今回の審議で陳情を採択したが、これで終わりではなく、具体的にどのように待機児を解消していくか、具体が
求められている。今年度中に開園する保育園も求められている、については、現状では見えなかった。このことを執行部任せではなく、議会としても調査・検討すべきとして委員会に提案したところ、委員会としても了承された。9月議会に新規施設の補正予算が出されるかが来年度へ向けた待機児対策の大きな山場になりそうだ。

 また、審議のなかでは先の一般質問で提案したまちづくり条例の改正により、大型集合住宅などをつくるさい、保育所などを併設する義務を現在の300戸以上から100戸程度に厳しくすることについても質問をしたところ、今年末の改正で検討したいとの答弁があった。今後を考えれば必要なこと。このことも評価したい。