都教委 校名を含む体罰調査結果公表

 東京都教育委員会が、都内公立学校の体罰実態調査の結果報告を公表し、体罰があった学校名も公表した。武蔵野市内の公立学校にはなかったが、今後、どのようになくしていくかを考えなくてはならない。

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 調査は、大阪で起きてしまった体罰による生徒の自殺事件を受けて行われたもので、都内の全公立学校(小中高校)を対象に実施したもの。4月11日に第一次報告を公表していたが、今回は最終報告になる。
 
 結果概要は次のようになる(平成24年度中)

・「体罰」と認定したもの 146校182人
・「不適切・行き過ぎた指導」 335校542人

■体罰の状況 指導者がモンダイか?

・行った者別では、中学校の教職員によるものが最も多く69校92人。場面別では、中学校及び高等学校で、部活動中が多く、75校87人だった。体罰を行ってしまった理由としては、「感情的になってしまった」(55校65人)が最も多く、「人間関係ができているので許されると思った」(16校18人)との認識を持つ者も多かった。

 体罰と認定された学校数と不適切・行き過ぎた指導を合わせた合計学校数は481校。これを都内の公立学校数は2373校(※)から考えると約20%、5校に一校で体罰が行われていたことになる。

 報告書ではまた、「指導者に反論すべきではない」、「部員が指導者を怖いと思うことは、部活動では仕方がないと回答をしている指導者がいること。独善的な考え方や手法に基づいて指導していること。『感情的に「死ね・殺すぞ・デブ・チビ」などの暴言を行う者もいた。これは、人権意識が極めて低く、教育者や指導者として有るまじき行為であり、いじめを助長しかねない大きな課題でもある』と指摘しており、指導者の課題が大きいことが記されている。しかし、指導者への対策だけではなく、管理者や保護者により体罰や暴言を許さない雰囲気づくりに努めること、生徒が体罰を受けたり見たりした場合に訴える勇気や力の育成についても取り組む必要があると記されていた。
 

■運動部が全て悪いのではない

 報告書によれば、結果として運動部の部活が体罰の温床になっていることになるが、『不適切な指導を行う教員等がいる一方で、体罰によらない適切な指導等を通じて、スポーツの楽しさや部活動の達成感、仲間との連帯感を育むために、まさに休みもなく取り組んでいる多くの教員がいるのも事実である。そのためにも、一部の体罰事案を基に、安易に指導の在り方の幅を狭めるようなことは避けなければならない』と報告書のまとめにはあった。まさにそのとおりだろう。運動部が全て悪いのではない。とかく、何か悪い点があると何でもかんでもすべてダメとなってしまう風潮を感じるが、同じようなことなってはならないと思う。
 報告書では、校長による指導強化が必要ではないかと指摘しているが、これが体罰と同じように絶対的な権限の元の強制になってはならないとも思ってしまった。教育委員会、校長、教師・顧問、保護者、児童・生徒が情報を共有し何が目的なのかを再確認していくことがまずは必要ではないかと思う。

 都教育委員会では今後、「部活動指導の在り方検討委員会」が8月までに総合的な対策を検討するとともに、7月を体罰防止月間として、都内全公立学校で体罰防止研修に取り組むという。来年度以降も調査を実施するとしている。

画像は体罰が行われた学校名

【参考】
都内公立学校における体罰の実態把握について(最終報告

平成24年度東京都公立学校一覧 総括表より 幼稚園190を含む