自転車施策は総合的に考える

 11月14日に開催された「自転車まちづくりフォーラムⅦ」に参加した。自治体独自の自転車施策が求められている時代であり、先進事例から自転車活用のための制度設計と環境整備施策を考えることを目的としたフォーラムだ。自転車のルールやマナーを周知し、特に若い世代に伝えていくことが重要。同時に自転車専用道路、駐輪場などの環境も計画的に整備していくべきというのが結論だろう。正論だが、そう簡単にはできないのも確かなこと。今回の先進例はいい参考になると思った。

 先例事例として講演が行われたのは、議員提案により成立した京都市自転車安心安全条例についてと富山市、世田谷区の例だった。それぞれ、環境などを考え自転車利用を促進するために、走行環境や駐輪場の整備を進め、同時にルールやマナーの啓発活動を行っているとの内容だった。 

 武蔵野市のように道路幅が狭く、土地空間の活用が難しい自治体にとっては、自転車専用道を作るような施策は現実性に乏しく、うらやましいとしか思えないこともあった。だが、排水施設のスリム化することで自転車の走行空間を広げること、道路の勾配を緩和することやマンホールがないように道路の設計を行うなど細かなことから行環境を少しでも良くしているとの話は参考になるものだった
 また、自転車が走行できるレーンを整備することは重要だが、部分的にでは意味がない。ネットワーク化しつなげていくといく必要があるとの点はもっともだと思う。

 これらの例のなかでも京都の事例は、議員提案により成立した条例ということもあり興味深いものだった。制定に尽力した吉田孝雄京都市会議員によると、議員提案条例にはタイムリーな政策立案ができることがメリットだと話されていた。その理由は、執行部提案では、審議会やシンポジウムなどの開催などで何年越しかの議論を続けることになる。一方、議員提案は、議員自身が民意を反映した存在であること、集中した公聴活動を展開できること、役所のように縦割りにならないことなどからスピーディにできるからとの説明だった。
 立法機関として議会こそが条例を作るべきと考えているが、このような観点もあることは非常に参考になった。執行部とは異なった手法や観点からつくることも重要なのだろう。条例を作成するために現地や先例調査を行うことで課題も見えてきたということも参考になった。
 例えば、自転車走行レーンを道路端に設置しているケースでは同じような道路幅との交差するさい、横断歩道に沿ってレーンを京都では設置していたのだそうだ。このようにすると、道路端を走っていた自転車がいったん左折した後に横断歩道沿いに直進することになる。車のドライバーからの視線で は、自転車が左折したものと思い込み巻き込む可能性があることから、交差点の角からまっすぐに伸びるように自転車の走行レーンを設置するように提言しているのだそうだ。
 そして、条例を提案することで議会全体の活性化にもつながったという話も興味深かいものだった。

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 自転車施策は、道路整備や駐輪場整備だけでなく、ルールやマナーの周知、まちの将来像も含めて総合的に考えないと付け焼刃的な施策になるということだ。自転車施策は警察と協議するとなかなか進展しない例を聞くが、日ごろからのお付き合いで進展ができる。整備不良による事故などは今後の課題との話も興味深かった。今後、参考にしていきたい。