待機児解消に保育園の面積基準を緩和すべきか

 武蔵野市は現在、保育所面積基準の緩和措置についての意見を募集している。保育園には子ども一人当たりの面積が法律で規定されており、これが定員となっている。そのため、面積を緩和(1人当たりの面積を狭くする)すれば入園できる子どもが増え、待機児対策になることになる。一方で緩和すれば、子どもの育つ環境は悪くなる。実施するかどうかは決まっていないようだが、気になる動きだ。



 待機児対策には保育園の増設・新設が最適だと思うが、時間と費用がかかり、すぐに実施できない問題がある。今ある施設で1人当たりの面積を緩和、ようは、定員以上に入園できるようにすれば、即効的な待機児対策になるというわけだ。
 これは新設したくとも土地がないという都市部で注目されており、待機児数が多いなど一定の条件を超えている自治体に特例でできることが法律改正により可能になった。今回の意見募集は、この法律改正があったことで市民がどのように考えているかを調べるための調査だ。

 面積要件を緩和すれば、待機児は減るが、詰め込みまでとは言わないまでも子どもが生活する面積が狭くなることで環境は悪化する。多くなった子どもを保育士が対応できるか、あるいは、保育士を増員するのかという問題も出てくる。1人当たりの面積は、古くからある問題でもある。

 市はこれまでの議会答弁では、面積緩和を考えていないとしているので、すぐに緩和をしようと考えているのではないと思う。しかし、保育園に入れなかった立場で考えれば、環境が少し悪いとしても待機児にならないこと、入園できるほうが優先されるはずだ。保育園を今すぐ必要なだけ作ることができれば考えなくていいことだが、それは物理的にも困難だ。そのため、非常に頭を悩ます問題でもある。

 なお、緩和は特例措置で、平成26年度までの2年間の限定。年度途中の入園を想定している。意見募集の締め切りは10月31日(水)。

 保育園に入っている家庭、入れなかった家庭、これから可能性のある家庭、あるいは、保育園を必要としないが子どもの育つ環境としてどうなのか。幅広い立場で多くの人が考える問題だろう。私も正解は見つかっていない。ひとつだけ言えるとすれば、特例措置の2年間だけでやるべきではないということだ。3年後にどのような対応をするのか。園舎の増築をする、保育士を増やす、保育園を新設するなどを決めたうえでの経過措置として考えるべきだ。そのうち、子どもの数は減るだろうというその場しのぎで考えるべきではない。ぜひ、ご意見を出してほしい。

【参考】
武蔵野市 保育所面積基準の緩和措置についての意見募集