まちの電力を100%再生可能エネルギーで  高知県梼原町

yusuhara2 まちの電力を100%、再生可能エネルギーにしたい。その思いから風力やバイオマス、水力を積極に導入しているのが高知県梼原町だ。再生可能エネルギーを導入することを考えたのは、総合計画を策定するさい、参加した住民とともにまちの資源は何かを考え、まちの将来を議論したことだという。このような計画づくりは、多くの自治体で参考にになるのではないだろうか。
 梼原町は、環境モデル都市と指定されたことから視察が相次いでおり、観光会社によるツアーがあるほどだ。再生可能エネルギーによるまちおこしにもなっている。



 
yusuhara1 再生可能エネルギーの積極的導入は、首長が積極的に考えていたことが発端にはあるという。しかしそれだけではなく、総合計画の策定のさい、集まった住民と町長、行政が自分たちのことは自分たちでやろう、環境にも配慮したまちにしようと考えた結果、食物の地産地消があるようにエネルギーの地産地消もできると考えて実施しようとなったのだという。

 まちの特性を考えてみると

 四国カルストの稜線には強い風が吹く=風力
 町の面積の91%は森林が占める=木質パレットによるバイオマス
 四万十川がまちを流れている=水力
 太陽がある=太陽光発電

 となり、電気の自給率を100%にできる、いや売電も考えれば100%超も可能と考えたのだそうだ。

 また、補助金を設けたことで20軒に一軒を超えるほどの太陽光発電設備が現在では備わているという。水力発電装置は、6mの落差で発電できるもので大掛かりの装置ではない。発電された電力は、昼は中学校に、夜は街路灯に使用している。

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 現在、まちの電力に占める再生可能エネルギーの割合は約28.5%。2050年には100%にしたいという目標もある。自然地形に恵まれているとはいえ、国よりもはるかに現実的に思える計画だ。
 梼原町の話を聞いていると、実は日本の多く地域で同じようなことができるのではないかと思う。再生可能エネルギーで100%にすることは困難でも、より拡充することは十分可能だろう。何よりも、やる気があれば、できるはずだと思ってしまった。また、総合計画は、住民とともに目標をつくり、行動するためのもの、とも思った。役所のための計画ではないということだ。そして、総合計画とは、目標を明確に掲げることの重要性を再認識した。

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写真上から
 
四国カルストに立つ風力発電装置。売電益の一部を使い森林の間伐や太陽光発電への補助を行っている

風力発電の費用などが説明してある

落差6mでも可能な水力発電

役場庁舎は町産のスギを使い屋根には太陽光パネルを設置している。飛行機の格納庫のようにしたデザインは、駐車場とつなげることでイベントができること。庁舎内の換気にも役立つことから考えられたデザイン。

水力発電による電気で灯る街灯。奥にあるのはまちのシンボルともいえるクジラの風車