民主党代表候補者の原発政策

 民主党の代表選挙が9月10日に告示され、野田佳彦、赤松広隆、原口一博、鹿野道彦の4衆院議員が立候補した。そこで、4候補の原発への考え方をまとめてみた。



 考え方は候補者より提出された資料から抜粋したもの。
 資料の原本は民主党のサイトをご参照ください。他の政策も記載されている。

◆野田佳彦候補
(日本を建て直す4本柱の一番目、経済再生を実現するのなかの3番目の政策として記載)

○世界を先導するグリーン・エネルギー社会の創造
「原発ゼ口社会」を目指して現実的な改革を進め、原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する。同時に、エネルギー不足と価格高騰による国民生活・経済への悪影響を排除し、当面の緊急事態対応に万全を期す。

[具体策】
① 「原発ゼ口社会」を目指して、以下の三原則を確立する。
(その1): 原発の新増設は行わない。
(その2): 原発の40年運転制限を厳格に適用する。
(その3): 原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ、再稼働する。
②廃炉・除染技術、使用済燃料処理システム技術の開発・実用化を国家プロジェクトとして推進。
③世界最先端の新エネ・省エネ社会を実現すべく、新電池技術の開発、スマートグリッドの普及、電力システム改革を進め、来年度予算から集中投資を実行。
④エネルギー供給確保策の確実な実施。(LNG、石油・石炭など資源確保策の実施、高効率発電の積極導入、パイプライン整備、大型蓄電池の導入促進など)

◆赤松広隆候補
(民主党再生のための3つの約束に続く日本再生のための8つの政策の一番目に記載)

1,「原発ゼロ社会」の早期実現
>9月7日の氏主党「エネルギー・環境調査会」の「30年代に原発稼働ゼロ」は最低限の目標。より前倒しをめざすとともに、再生可能エネルギーへの民間事業者のインセンティプを高めるような政策誘導を図る。

◆原口一博候補
(政策の一番目に「1、復興加速と大規模災害対策、原発事故の真の収束」を記載し、その中の2番目に記載)

(2)国民投票と原発ゼ口計画に直ちに着手
今夏、原発ゼ口で電力供給が可能と事実上証明されたことから、直ちに原発ゼ口計画に着手する。情報公開を行い、諮問型の国民投票を行う。
(3)原子力規制委員会人事の差替え
(4)政府の危機管理体制の抜本見直し
緊急事態庁を早期に創設し、原発事故対応や大規模災害をはじめとして、より現実的で総合的な計画を作り、災害クラウドを構築。災害対応の専門家の蓄積とNPO等の連携強化を図る。
(5)原発事故対応の徹底解明と総括
被曝を避ける情報がなぜ伝わらなかったのか、情報公開のあり方等、収束とは言い難い原発事故の対応を根本的に見直し、総括と解明を行う。

◆鹿野道彦候補
(政策の四番目に「経済・財政・産業・エネルギー・脱原発」を記載し、その4番目に記載)

「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」との党の提言をできる限り前倒しで実現できるよう全力を尽くす。

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 内容を見ると、諮問型の国民投票を行うことや原子力規制委員会人事の差替えを記載している原口候補の踏み込んでいる記載が目立つ。次に力が入っているように思えるのが、現職総理の野田候補だ。これまで原発への考えが今ひとつ見えなかったが、これで明らかになったように思える。党のエネルギー・環境調査会の提言を守っているようだ。赤松候補は、30年代に原発稼働ゼロは最低限の目標。より前倒しを、の記載が注目されるが、政策の全体量からみると力の入れ具合は少ないように思えた。鹿野候補はさらに、との印象だ。
 どの候補も原発ゼロを明確に記載していることから、民主党の政策としてなることは確実だろう。次期マニフェストにも記載されると思う。民主党自体がどれだけ信用されるかは別問題として、原発についての考えはまとまったのではないだろうか。自民党の総裁候補の原発への考えが気になる。