ダブル炭水化物と食育

 6月23日にあった「武蔵野市給食・食育フォーラム2012」で立命館スポーツ健康科学部教授で武蔵野市給食・食育振興財団評議員の海老久美子さんの講演を聞いた。基礎体力の上に専門体力があり、その上に技術や戦略がある。すべての土台を作るために、基礎体力強化としての栄養が重要という話だった。
 わが身を振り返れば、栄養バランスの重要性は分かっちゃいるけど…状況で、なかなか実践できないことが多いが、そんな人にも、少しの工夫でできるという分かりやすい講演だった。

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 フォーラムのテーマは、「食とスポーツ」。オリンピックの話題も盛り上がってきているなかでタイムリーな話題でもあった。
 海老さんの講演は、いろいろな話題があったが、栄養バランスの取れた食事を続けて行くことで体力がついていく。高校野球のチームで検証したところ、安打数が増え熱中症にもならず、結果として試合にも勝つようになった。この流れができたことで、大学でも野球を続けている子どもも多くなったとの話が特徴だった。
 もちろん、食事だけが勝因ではないだろうが、基礎体力が付くことで応用ができるようになり技術も向上していくということ。食事が、運動をより楽しむことにもつながるのだと思った。

 その話のなかでも印象的だったのは、ラーメンライスやソバメシなど“ダブル炭水化物”を否定するのではなく、野菜などのトッピング、特にビタミンB1を加えること食べてもいいという寛容な話をされていたことだ。清く正しい食育となると、食べてはいけませんとなりそうなガッツリ系の食べ物だが、具だくさんを心がけて工夫をすればいいということだろう。すこしばかり、ほっとした話でもあだった。
 また、スイカに塩をかけて食べることはスポーツドリンクを飲むのと同じ。がぶ飲みできないためよりいい。和菓子は 大豆を使うので補食にもいいなど伝統的な食事のよさも話されていた。

 基調講演の後は、武蔵野市内で子どものスポーツ団体の指導者や中学校校長先生(陸上部顧問)、給食の栄養士によるパネルディスカッションがあった。今ひとつテーマが絞りきれていなかったのが残念だが、食事の重要性と楽しみながら食べることの大切さを伝えたかったように思う。時間が足りなかったことも残念だった。もっと、日常の中での食事を具体的な話から考えることができれば、もっと面白くなったのになぁ、と思った。今回のフォーラムは財団の若手職員が企画したそうだ。非常にいい試みだと思う。今後もこのようなことを進めてもらいたいとも思った。

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 自分の子どもはすでに高校を卒業し、学校給食とは縁が遠くなっているが、あらためて給食の良さを再確認した一日だった。海老さんは、給食の質だけでなく市をあげて給食や食育の大切さを伝えようとしていることはもっと誇っていいと話されていたが、私もそう思う。タニタに負けないようなことをしているのだから、このことを形にすること(例えば本にするなど)も必要だろうとも思った。良いことをやっているだけでなく、子どもや保護者以外にも幅広く伝えていくことが、結果として食育につながると思うからだ。

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写真下は、当日に食べさせていただいたスポーツに配慮したお弁当。中学生を想定している。なまった体の持ち主には、十分すぎる内容だった