成果で議員の給料が変わる  五木村議会の議員評価

 日本で唯一議員報酬(給料、正確には報酬)に成果主義を導入した熊本県五木村議会が2011年度の結果を公表した。読売新聞(2012年4月27日)によると、『5段階評価で最高の「優秀」が5人、2番目の「やや優秀」が1人、3番目の「良好」は3人、4番目の「やや良好」は該当なしで、最低の「普通」は田山議長。議会全体への評価は「普通」だった』とされている。
 五木村議会は、一般の議員で定額報酬の月額17万円に加え成果報酬があり、評価によって年額0~51万6000円が支払われる。仕事をしてもしなくても、議会に出てもでなくても一律な報酬なのが多くの地方議員だ。他の議会に広がるかは未知数だが、民間では当たり前、額の多少は別として公務員でも行われている成果主義が議会に広がるかは注目したい。


成果報酬は条例で定められているもの。評価は、議長が任命する4人の村民で構成される評価委員会によって行われ、議会の録画映像や議事録などから質問内容、政策の提案、地域活動への参加などで審査される。一般の議員とは別に議長、副議にも別項目の評価基準があり、成果報酬も別立てとなっている。議員の個人名は今後、評価理由とともに公表され、議会報により全世帯に配布されるという。

 成果主義の導入は、村存続への危機感があるという。熊本日日新聞によると『村の人口がピーク時の4分の1以下に減少。高齢化率は40%を超え、限界集落も数を増している。「このままでは村はつぶれる。競争原理を働かせ、議員も身を切る覚悟が必要だ」』との理由から議員提案によりできたのだという。ただし、条例案は賛成5、反対4の小差で成立しており、今後に火種が残っているように思える。

 議会、議員がそもそもの仕事を行い成果を発揮していれば、このような成果主義が生まれなかったのかも知れない。実情は分からないが、他の議会でも検討してみる価値はあるはずだ。その前に、議会、議員がそもそも何をすべきか、何を求められているかを市民、議員とも共通認識にする必要はあるのだが。いずれにせよ、今後に注目したい。

議員の報酬や評価項目は下記(条例、要綱より引用)。

●定額報酬の額
議長=227,000円/月
副議長=187,000円/月
議員=170,000円/月

●評価項目

○議長
 ① 議会での指導力
 ② 議会・委員会等の運営
 ③ 若者を増やす政策 (所得向上・雇用促進・産業振興等)
 ④ 新たな発想の五木村再建とダム対策(世論の支援を図る活動等)
 ⑤ 新たな企画の活性化(多くの来村者を集客し、熊本県五木村振興基金に合致した企画の提案)

(成果報酬/年額)
 成果が優秀 684,000円
 成果がやや優秀 513,000円
 成果が良好 342,000円
 成果がやや良好 171,000円
 成果が普通 0円

○副議長
 ① 議会での指導補佐
 ② 議会・委員会等の運営補佐
 ③ 若者を増やす政策(所得向上・雇用促進・産業振興等)
 ④ 新たな発想の五木村再建とダム対策(世論の支援を図る活動等)
 ⑤ 新たな企画の活性化(多くの来村者を集客し、熊本県五木村振興基金に合致した企画の提案)

 成果が優秀 564,000円
 成果がやや優秀 423,000円
 成果が良好 282,000円
 成果がやや良好 141,000円
 成果が普通 0円

○議員
 ① 各種委員会委員長の会議運営
 ② 若者を増やす政策(所得向上・雇用促進・産業振興等)
 ③ 新たな発想の五木村再建とダム対策(世論の支援を図る活動等)
 ④ 新たな企画の活性化(多くの来村者を集客し、熊本県五木村振興基金に合致した企画の提案)
 
 成果が優秀 516,000円
 成果がやや優秀 387,000円
 成果が良好 258,000円
 成果がやや良好 129,000円
 成果が普通 0円

【参考】
五木村議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例

五木村議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例施行規則