図書館で稼ぐこと 

 千代田区立日比谷図書文化会館で行われていた参加費1万円なりのセミナーに参加してきた。セミナーの内容は別の機会に書くが、図書館に限らず公共の施設というと費用を取ってはならぬという杓子定規の大前提で考えていないか、もっと“稼ぐこと”も考えるべきでは、と思ってしまった。

hibiya

 日比谷図書文化会館は、元は都立の図書館だったが平成21年に千代田区へ移管され、ミュージアム機能と文化活動、文化交流機能を持つ「文化創造的ライブラリー」として平成23年11月にリニューアルオープンした図書館だ。規模や施設内容は異なるが武蔵野プレイスと同じようなコンセプトを持っているともいえる。運営は、株式会社小学館集英社プロダクションが代表者となる事業者グループが指定管理者制度により運営にあたっている。

 概要は日比谷図書文化会館のサイトを見ていただきたいが、この1万円のセミナーは、日比谷図書文化会館が共催で開催されていたものだ。同館には、ホールや会議室があり、そのひとつを使って開催されていたもの。

 区の担当課に話しを伺うと、内容によりけりという大前提はあるが、参加費を徴収するようなセミナーでも問題なく使用できるのだという。このことで、施設の回転率を上げるだけでなく、使用料は指定管理業者の収入になる。指定管理事業者の創意工夫によって、事業収入を増やすことなる。それが税金から出すことになる指定管理費用にも影響してくることになる。

 指定管理者制度の課題は別として、施設や部屋には管理費や施設の人件費がかかっているものだ。使われていない、あるいは回転率が低いことで費用負担が増し、その積み重ねで自治体の財政をボディブローのように痛めていくことにもつながっていく。
 そう考えると、使われていない施設や部屋をなるべくなくしていくことを公共施設でも考えなくてはならない。内容によりけりだが、参加費を徴収するようなセミナーであってもいいのではないだろうか。公共施設には、参加費を徴収するようなイベントには貸さないことがよくあるが、それで使われていないのでは元も子もなくなり、結局は市民全体への財政負担への影響してしまうことになるからだ。

 さて、その日比谷図書文化会館。ざっと館内を見てみたところ、なんとなくでしかないが、人の配置が少ないように感じた。図書館には無料の原則があるため、人件費が最もコストになってしまうのが図書館事業なのでしかたがないのかな、とも思う。実際のサービスがどうなっているかが気になるところだ。

 その反面、一階にはカフェとショップがあり、書籍やステーショナリーを販売していた。コーヒーを飲みながら本を読めることになる。開館時間は10時から22時、全館に無線LANが使用可能で有料のデスクもあるなどは武蔵野プレイスと同じようなコンセプトだ。このことは好感が持てた。プレイスにはないものとしては、地下にレストランがあることだろう。プレイスと同じようにビールとワインが用意されているのもいい(ちなみに昼間もOK)。日比谷公園の中にあるロケーションもよかった。

 図書館自体を考えるいい刺激になった日比谷図書文化会館だった

 ちにみにセミナーは『PHP地域経営塾 地方議員のための政策力アップ講座「受益者負担」のあり方を問い直す』というもの。見えないコストが財政を圧迫する。費用負担を適正に考えすには、という内容で、このセミナー自体も例となっていたようなものだった。

【参考】
千代田区 平成23年11月4日 「日比谷図書文化館」グランドオープン!