「めがね橋」架け替えで住民から異論。そもそもで考えてみると 

武蔵野市桜堤2丁目にある「めがね橋」の架け替えで車の通行ができなくなることで周辺住民に波紋が広がっている。
 橋は仙川水辺環境整備計画(仙川リメイク)に基づき、仙川を自然護岸に近い形状へと変更するために架け替えることになったのだが、法律により車が通行できる橋が架けられないため人専用の橋にしようと計画されているためだ。

めがね橋1



「めがね橋」は、武蔵境駅から団地上水端へ向かう市道92号線の小田急バス「桜二の橋」バス停から玉川上水へ向かう道路へ接続されている。現在は、川にヒューム管が設置されその上に橋が架かっている構造だ。仙川の改修にともない、このままでは現在の法律で決められている流すべき川の流量を確保することができないため、橋の架け替えが必要となった。しかし、車が通行できる強度を想定すると、この場所では構造的に設置ができないことから人専用の橋にしようと現在では計画されている。車は、「めがね橋」より20mほど下流にかけられた新たな橋を通行する想定だ。法(河川法)で規定されているとなると現在の計画はいたし方がないのかと思える。


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 ところが、3月28日に仙川改修の地元説明会のさい、新たな橋からこの道路に右折するとなると道路幅が狭い。消防車では無理があり火事への対応が遅れる。車も運転しにくい。自転車や歩行者と今でも接触事故があり、より危険になるなどめがね橋周辺住民から問題視する意見が多くあり、計画を考え直して欲しいとの意見が多く出されていた。

 現地を見ると、確かに曲がりにくい。通行量は多くないかもしれないが、通行できないとなれば車にはかなり不便だ。消防車は曲がれるだろうが、かなりきつい。もし、車が停車していると曲がれないと思えた。現実的には、問題視する住民の感覚のほうが理にかなっていると思えた。めがね橋2

 そして、このことよりも、おかしなことがあることに気が付いた。

 仙川は一級河川で流すべき流量を確保するすべきと法では決められているというが、仙川自体にそもそも水がほとんど流れていないからだ。流れていないのに流量を確保しろという法律自体がおかしいのではないだろうか。

 仙川は、小金井市貫井北町三丁目の新小金井街道が上端とされている(実際にはさらに先に延びている)。かつては、周辺の湧き水や玉川上水から灌漑用に水が流されていたことで水が流れていたが、現在では川底が見えているのが日常的な姿だ。下水道が整備されていなかった頃は大雨時などに増水していたが、今日では実際には水がほとんど流れていないのだ。何よりも仙川リメイクでは、水がないため境浄水場で使われた洗砂水をわざわざ導水して流しているほどだ。

 つまり、流すべき水量を想定すること自体に意味があるのかということ。橋の架け替えは市の事業だが、市の問題ではなく、国や都の川への考え方が問われているのだろう。このような法があるのであれば、市のほうが迷惑しているともいえる。めがね橋3
 
 橋は想定している工法以外にもあるのでないかと思う。また、急ぐ工事でもないのだから、想定している計画優先ではなく、時間をかけて最善を探すべきではとも思った。

写真は上から
・上流からの「めがね橋」。ヒューム管が二つあることでこの名が付いたのだろう。手前の川の横断面積が流量として必要になるとされている
・「めがね橋」から玉川上水方向。人が集まっている箇所で車が曲がれるかが課題。計画では、右側から奥へ右折しなくてはならない
・下流部にできた橋。ここを車が通る予定。求められている橋の構造も分かる

【参考】
三鷹市教育センター 郷土学習資料
 仙川の流れと新川の昔さがし

東京都 多摩川水系 野川流域河川整備計画

http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/kasenseibikeikaku/pdf/nogawahonbun.pdf

環境省 水・大気環境局 水環境課
  「環境用水の導入」事例集~魅力ある身近な水環境づくりにむけて~