武蔵野市もPPSを検討へ

 3月5日の市議会総務委員会で「PPS(特定規模電気事業者)の導入及び再生可能エネルギーの普及への研究・検討に関する陳情」が審議され、全会派一致で採択(賛成)となった。市は24年度の施政方針でPPSの検討をすると記していることもあり、議会も賛成の意思を示したことになる。他の自治体に比べると出遅れ感はあるものの、この流れは歓迎したい。



 陳情は、国に対して再生可能エネルギーの推進政策を行うように議会が意見書をあげること。市に対して環境を配慮した基準を設けたうえで多様な電気事業者からの電力を受け入れることと太陽光パネルなど再生可能エネルギーの普及をより進めることを求めるという内容。
 審議では特に異論はなかったものの、PPS事業者が安定して電力を供給できるかという懸念の意見も出されていた。この点は市も認識しており、環境負荷も含め総合的に判断してPPS導入を検討したいとしていた。

 気になるのは、他の自治体に比べてスタートダッシュが鈍かったことだ。昨年6月に一般質問で私が提案したが、その後すぐに検討はしていなかったと答弁であったからだ。結局、検討は始めたものの、CO2が増えてしまわないか。安定して供給ができるのか。PPS事業者から東電の戻ると価格が現状よりも上がり結果的に余計な出費にならないかなど懸念材料を精査していることでさらに遅れてしまった感がある。検討をすることを表明したことはいいことだが、この出遅れがどう影響するかが懸念材料だ。
 この間、各自治体などがPPSと契約を進めたことで、PPS自体で供給できる電力量の限度に近づき、見積もりをしたら東電よりも電気代が高くなってしまったり、契約したとしても価格がほとんど変わらない事例が出てきているからだ。環境負荷や安定性を優先させることは否定しないが、どうなるだろうか。

 とはいえ現在、東電は電気代の値上げを検討している。答弁では、年間約7000万円の費用負担が増えるだろうとしていた。そうなれば、出遅れ感はあるとしても、PPSという選択肢はより重要になりそうだ。真夏の日中にあまり電気を使わない学校施設や夜間照明を中心とする体育施設などでまだ可能性は残されていると思う。
 
 この東電の値上げについて、市長からは、東電の支社長にあった際、値上げの前に経営努力はどうしているかと伝えたという答弁があった。東京市長会でも課題を共有して近く提出する予定だという。これはまさにそのとおり。値上げする前にやることは、もっとあると思う。

 いずれにせよ、電気の選択肢を増やせることになる。契約ができるかは未知数だが、この流れには期待したい。

【参考】
PPS(特定規模電気事業者)の導入及び再生可能エネルギーの普及への研究・検討に関する陳情