私立小中学校への助成金カットが火種?   陳情の処理結果

 議員宛に「請願及び陳情の処理結果及び処理経過について」の文書が届いた。これは、平成23年度中に議会で審議された採択(可決)された請願や陳情のうち、市への対応を求めるものに対して市がどのように対応しているかを報告するものだ。
 それぞれに対応していることは評価できるのだが、「私立小・中学校就学者に対する教育費助成に関する陳情」への対応については、今後に火種を残す結果に思えた。

 報告された陳情と対応は下記(請願はなかった)。

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(1) 吉祥寺駅北口公衆トイレの設置に関する陳情( 陳受22第19号/平成23年2月22日第1回定例会)
 トイレ一般開放協力店として市内の24時間営業のコンビニエンスストア11底舗の協力を得た。
新たな公衆トイレの設置については、設置場所の可否も含めて検討中である。

(2) 子どもの放射性物質汚染への対策に関する陳情
(陳受23第12号/平成23年6月29日第2回定例会)
 庁内検討組織として「放射線に関するプロジェクトチーム(事務局:環境政策課)を平成23年7月に設置し、検討を重ねながら対応を進めている。
 市内での空間放射線量及び土壊中の放射性物質測定については、環境政策課において6月から委託により市内3か所で定期的な測定を開始した。また、7月に購入したシンチレーション式サーベイメーターを用いて、市内の幼稚園、保育園、学校及び公園での空間放射線量の詳細測定を8月から行っている。一方給食食材については、教育支援課において6月から市立小中学校及び7月から市内認可保育所での放射性物質測定を行っている。なお、上記による測定結果等については市ホームページ等で早急に公表を行っている。併せて、測定により空間放射線量低減が必要となる基準値については、11月に毎時O.23マイクロシーベルトを暫定基準値として公表し、12月に環境市民会議に諮った上で正式基準値として決定した。なお、空間放射線量測定結果が基準値を超えた場合には、随時低減対策を行っており、その結果についても市ホームページ等で公表を行っているところである。
 また環境政策課において、貸出用の簡易空間放射線量測定器を購入し、市民向けに3台、庁内向けに2台確保した。
 今後も検査の測定結果や国における主壌汚染の対応に注視しながら、市民の安全を確保するため、状況に応じた適切な取り組みを実施する予定である。

(3) 年間被曝1ミリシーベルトを超えないための市への要望に関する陳情
(陳受23第14号/平成23年6月29日第2回定例会)
 庁内検討組織として「放射線に関するプロジェクトチーム(事務局:環境政策課)を平成23年7月に設置し、検討を重ねながら対応を進めている。
 市内での空間放射線量及び土壌中の放射性物質測定については、環境政策課において6月から委託により市内3か所での定期的な測定を開始した。7月に購入したシンチレーション式サーベイメーターを用いて、市内の幼稚園、保育園、学校及び公園での空間放射線量の詳細測定を8月から行っている。給食食材については、教育支援課において6月から市立小中学校及び7月から市内認可保育所での放射性物質測定を行っている。なお、測定については放射性ヨウ素及び放射性セシウム2種の特定3核種について行っているが、プルトニウム、ストロンチウム等については、事前に特別な化学処理が必要であること及び特定3核種の測定については他の核種に対する指標核種とされていることから直接の測定を行わないこととしている。
上記による測定結果等については、測定後直ちに市ホームページ等で公表を行っている。併せて、測定により空間放射線量低減が必要となる基準値について、11月に毎時0.23マイクロシーベルトを暫定基準値として公表し、12月に環境市民会議に諮った上で正式基準値として決定した。なお、空間放射線量測定結果が基準値を超えた場合には、随時低減対策を行っており、その結果についても市ホームページ等で公表を行つているところである。
 農作物の測定については、東京都産業労働局において行っている都内産農作物の放射性物質測定において武蔵野市産農作物の測定を行っているので、この検査結果を参考としている。
 給食等について、放射能を理由に弁当等を持参することに対しては、教育支援課において4月から許可を出している。
 今後も検査の測定結果や国及び東京都の対応に注視しながら、市民の安全を確保するため、状況に応じた適切な取り組みを実施する予定である。

(4) 子どもの放射能被曝対策に関する陳情
 (陳受23第15号/平成23年6月29日第2回定例会)
 庁内検討組織として「放射線に関するプロジェクトチーム(事務局:環境政策課)を平成23年7月に設置し、検討を重ねながら対応を進めている。
 市内での空間放射線量及び土壊中の放射性物質測定については、6月から委託により市内3か所での定期的な測定を開始した。7月に購入したシンチレーション式サーベイメーターを用いて、市内の幼稚園、保育園、学校、公園での空間放射線量の詳細測定を8月から行っている。給食食材については、6月から市立小中学校、7月から市内認可保育所の放射性物質測定を行っている。なお、上記による測定結果等については、測定後直ちに市ホームページ等で公表を行っている。併せて、測定により空間放射線量低減が必要となる基準値について、11月に毎時0.23マイクロシーベルトを暫定基準値として公表し、12月に環境市民会議に諮った上で正式基準値として決定した。なお、空間放射線量測定結果が基準値を超えた場合には、随時低減対策を行っており、その結果についても市ホームページ等で公表を行っているところである。
 市内産農作物の測定については、東京都産業労働局において都内産農作物の放射性物質測定において行っているので、この検査結果を注視している。また現在暫定規制値を超えた放射能物資が検出された農作物については、国によって出荷制限が行われており、食用として市場に出回らないようにするための措置が取られているため、測定、調査等の市独
自の取り組みは現時点では予定していない。
 また、環境省、東京都環境局からの要請もあり7月からクリーンセンターでの排ガス等の放射性物質等の測定を行っており、主灰、飛灰から放射性物質が検出されているものの、汚泥、排ガス等からは検出されていないことを確認している。
 今後も検査の測定結果や国及び東京都の対応に注視しながら、市民の安全を確保するため、状況に応じた適切な取り組みを実施する予定である。

(5) 武蔵野市内在住の私立小・中学校就学者に対する教育費助成に関する陳情
(陳受23第18号/平成23年9月20日第3回定例会)
 私立小・中学校就学児の保護者への補助金は、平成23年度については所得制限を設けず1人当たり年額14,000円を補助しているが、平成24年度以降は、「子どものための手当」が「子ども手当」に代わり実施されることにより市の負担がほぼ倍増すること並びに乳幼児及び義務教育就学児医療費助成制度の支出が年々増加していることなども勘案し、事務事業の見直しの視点から廃止する。

(6) 放射能被害から子どもを守るためのヨード剤の備蓄に関する陳情
(陳受23第23号/平成23年12月21日第4回定例会)
 安定ヨウ素剤の備蓄等の必要性について、武蔵野市地域防災計画の見直しと併せて、継続検討中である。

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 放射線対応は、評価できると思うが、これから問題になりそうなのが、「武蔵野市内在住の私立小・中学校就学者に対する教育費助成に関する陳情」への対応だ。
 この陳情は、下記のことを求めており、議会は意見をつけずそのまま採択している。

1 市内在住の私立小・中学校義務教育就学者に対する教育費助成の増額を行うこと。
2 国と都に対し、私立小・中学校就学者に対する教育費助成に関する意見書を提出する こと

 つまり、市議会は増額を求めており、今回市からの報告にあったように「廃止」することが正反対となってしまうからだ。しかも、昨年の9月で議決されたことを考えれば、その後の予算編成で議決を知った上で廃止を決めたことになる。
 武蔵野市の助成金額は、年額1万4,000円で支給人数は22年度の実績で1,622人。多摩地区では他に三鷹市が年額9,000円を助成している。調布市も行っていたが、現在は入学時の1万8,000円のみとなっている。

 他市の状況や財政が厳しくなっているから廃止するという考えは分かる。しかし、議会が議決したすぐ後に廃止なのか。4月を目の前にして急すぎないか、経過措置が考えられないのかとはならないだろうか。
 これから市議会では来年度の施政方針への代表質問や一般質問、予算審議が始まるが、火種になりそうな報告だった。

 
【資料】
2012年02月16日請願陳情の処理結果