風俗街を撲滅 相模原市の民間交番視察報告

sagami02

 2月5日に相模原市でおこなれている「民間交番」を視察させていただいた。いわゆる“ちょんの間”と呼ばれていた風俗街を住民、行政、警察が一体となり浄化活動を行う拠点となった場所だ。行政頼みではなく、住民も自ら行動した例は他自治体でも参考になると思う。



 民間交番の正式名称は警備出張所。JR町田駅南口すぐにある。現地では“たんぼ”と呼ばれ、昼間でも安心してあるけないような不法風俗街で暴力団の資金源にもなっていたという。長い間、住民からは環境を浄化して欲しいとの要望が上がり、その都度、警察の取締りが強化されてはいたが時間がたつと元に戻る状況だったのだそうだ。
 そのような状況のなか、1999年に風俗街をなんとかしたいという地権者から風俗街にある土地の売買の相談が当時の市議会議員、本間俊三さんにあったことがきっかけになり、周辺住民による撲滅への市民運動が始まったのだそうだ。住民が防犯協会やPTAなどと連絡調整会を結成し警察などと取締やパトロールを行なうなどの住民活動が行われ、営業をやめた店も増えてきてはいたが、いつの間にか再営業をするなどの繰り返しとなっていた。
 そのため、住民が市民大会の開催などの啓発活動とともにこの土地に交番を設置して欲しいと市や警察に要望書を提出したり、議会へ犯罪のない街にするように求める陳情が提出しことから後に市が土地を購入し警備出張所を設置。警察OBの常駐やパトロールの拠点となり、2006年には不法風俗街の撲滅とつながっている。
 そして現在では、防犯ボランティアの拠点となり、半径約1キロ地域を青色灯を付けたパトロールカーで見回るなどの活動を行なう「さがみはら安全安心ステーション」となっている。
 
 話を伺っていて気になったのは警察の縦割りの課題だ。町田駅の北側は東京都町田市。南側は神奈川県相模原市となっているため、行政区を越えてしまうと犯人が逃げてしまうことがあるらしく、そのためにこのような風俗街ができてしまったのではないかということ。南口にも本来は交番が設置されればいいはずだが、新たに交番を設置するとなると他の交番をなくさなくてはならない内規がありできていないのだそうだ。財政的な課題があることは分かるが、防犯という本来の業務ができなくなっていないかと思った。

 このことはともかくとして、住民が自ら様々な組織に声をかけて横断的な組織を作り、自ら警察と共にパトロールを行うなど行政の後押し、協力をしてきたことは参考になった。また、このような風俗街を視察するように当時の市長や警察署長へ提案したことから民間交番へと結びついていたことも印象的だった。行政頼りではなく、住民が自ら動くことで目標が達成できた好例だと思う。また、パトロールだけではなく民間交番を設置することで、より効果的になることも参考になった。
 視察はローカルマニフェスト推進地方議員連盟として行ったもの。他の自治体議員と政党も超えて意見交換ができたことも参考になった。
 
写真は民間交番。今では面影がないが、この裏手いったいが風俗街だったそうだ。

【参考】
相模原市  さがみはら安全安心ステーション(民間交番)

本間俊三サイト