学校からエネルギーの地産地消

 産経新聞が「「光熱費ゼロ校舎」全国で推進 国交省など今年度末に指針」との記事を掲載している(ネット版 1月6日(金)0時26分配信)。国土交通省と文部科学省が、消費するエネルギーと、生み出すエネルギーを等しくするような学校の建設を全国で進めていく方針を決めたとの内容だ。
 記事によると『対象は主に小中学校で、学校の新設や建て替えの際、太陽光発電パネルを設置して電力を確保する一方、断熱効率を上げたり、自然光が入りやすい構造にするなどして消費電力の抑制を図る』のだそうだ。今後、全国的に学校の建て替えが行われることが想定されていることが背景にあるとしている。また、このような学校をモデルにして一般住宅への普及も考えているという。

 国土交通省と文部科学省は、今後、学校ゼロエネルギー化推進方策検討委員会を設置。記事によれば平成23年度末までに、普及を図るためのガイドラインを作成するという。

 国交省のプレスリリースには下記のように委員会設置の理由が書かれていた。武蔵野市の小中学校は、10年後ぐらいから建て替えをしなくてはならなくなる。これまでにも太陽光パネルの学校設置などを行ってきたことの評価と同時に学校ゼロエネルギー化の実現を考えていくべきだろう。この流れは歓迎したい。

 学校ゼロエネルギー化推進方策検討委員会の設置について

 我が国においては、地球温暖化対策を強化していく取り組みのさなか、東日本大震災が発生し、電力の供給制約が長期化する可能性が生じるという厳しい状況に至っており、あらゆる局面で、可能な限り、省エネ・省CO2を進めていく取り組みが不可欠となってきている。
 このため、住宅・建築物においても、省エネの徹底によりエネルギー負荷の低減を図るとともに、最低限必要なエネルギーを創エネ、蓄エネ等の技術を適用することで賄い、年間のエネルギー消費を実質上ゼロとする、ゼロエネルギー化を推進していくことが強く求められている。
 特に、学校は、地域の身近な公共施設として、児童生徒への環境教育の観点や、災害時に拠点となる施設であることなどから、良好な教育環境の確保を図りつつ、ゼロエネルギー化への取り組みを積極的に行う意義のある建築物の一つと考えられる。
 このため、文部科学省と国土交通省が連携し、東日本大震災の被災地の学校の復興におけるゼロエネルギー化への取組などを支援するとともに、学校のゼロエネルギー化の推進方策について検討を行う外部有識者による委員会を設置、共催することとする。

1.委員
 委員長 村上周三 (独)建築研究所 理事長
 委 員 長澤 悟 東洋大学 理工学部 教授
 委 員 小澤紀美子 東海大学 教養学部 教授
 委 員 伊香賀俊治 慶応義塾大学 理工学部 教授
 委 員 海野剛志 川崎市 教育委員会 教育環境整備推進室長
 委 員 高久俊一 仙台市 公共建築部 営繕課長
 委 員 加来照彦 (株)現代計画研究所 取締役
 委 員 林 立也 (株)日建設計総合研究所 主任研究員
 委 員 工月良太 東京ガス(株) エネルギー企画部 副部長
    (社)日本ガス協会 エネルギーシステム小委員会環境低負荷建築設備 WG リーダー
 委 員 木虎久隆 関西電力(株) お客さま本部 副部長
    (社)建築設備技術者協会 理事(本部)

2.検討事項
 学校におけるゼロエネルギー化推進方策の作成
  ①学校でのゼロエネルギー化の実現手法の提示
  ②学校関係者への講習等の普及方策の検討

3.検討スケジュール
 平成24年1月25日 第1回委員会

 ※以降、年度内に2回程度開催し、検討事項についてとりまとめを行う。