どちらが優先されるべきか  長期計画と個別計画

 11月21日にあった長期計画案についての圏域別市民会議と24日にあった武蔵野市子どもプラン推進地域協議会を傍聴した。どちらでも注目すべきと思えたのは、現在策定が進められている第五期長期計画と個別計画との関係性だった。特に推進地域協議会では、子ども施策分野の個別計画である子どもプランについて、課題や評価について現在は協議を進めているのに、その結果を待たずに上位計画となる長期計画が結論を付けいることは個別計画を蔑ろにしている、との強い憤りの発言が委員からあったからだ。

 市民ヒアリングでは、第五期長期計画の前提となる個別計画の第三次子どもプランの策定のさい、当初案ではあそべえ(全児童対策事業)と学童クラブの運営の一体化と記載されていたが、市民意見などで運営主体の一体化(事業を行う事業者は同じだが、事業は別に行う)と記載され現状もこの前提で事業が実施されている。それが、現在の長期計画案では元に戻してしまっている。子ども協会へ委託するともあるが、このことも議論されておらず、いきなりで違和感がある。第三次子どもプランのとおりにしてに欲しいとの意見があった。
 
 子どもプラン推進地域協議会でも同様の意見が委員から出され、運営の一体化についての検討は「小学生の放課後施策推進協議会」での協議が前提で、現在、協議をしている。しかし、現在の策定委員会による長期計画案では、もう結論が出ているということなのか。長期計画の策定委員と協議会とは意見交換もしていないのに、勝手に記載するのはどうなのか。

 また、別の委員からは、財政的な問題もあるので将来的な展望を記述するのはいいが、「運営の一体化」については、「第三次子どもプラン武蔵野」策定中のに多くの議論があり「運営主体の一体化」と記載を変更している。それにも関わらず、長期計画案では「運営の一体化」と記載している。このことは、我々委員会(子どもプラン推進地域協議会=子どもプランの評価を行う当事者や公募市民による委員会)の努力を無視しているとしか思えない。個別計画の内容にまで長期計画が踏み込んだ記載を行うのであれば、この協議会の存在に意味はない。子どもプラン推進地域協議会として、長期計画案のこの箇所の記述に対して反対していくべきだ、との意見もあった。
 さらに、子どもプランは法律によって策定が義務付けられているのに、地方自治法が改正させ法的根拠がない長期計画とでは、どちらが優先されるべきなのかという趣旨の発言もあった。

 この発言を受けて協議会委員長は、このような強い意見があったと長期計画策定委員会に伝えたいとし、事務局も伝えるとしていた。このことは、長期計画策定委員会と議会との意見交換で私も指摘したことだ。

 個別計画は上位計画である長期計画が示した理念、方向性をベースに考えられるのは当然だが、その個別計画について評価、議論をして結論が出ていない状態で、結論とも思える記載をするのは、おかしなことだと思う。長期計画、個別計画の策定期間、実施時期、策定手法などをすべて見直すことがまず必要ではないだろうか。策定委員会や事務局職員のこれまでのことを考えれば今からやり直しはできないが、そもそもを考える必要もある。

 現在の案は、あくまでも長期計画策定への案段階なので、今の記載が確定したのではないが、今後、どのように記載されるかが、第五期長期計画だけではなく、市政を運営、経営ための計画はどうあるべきかの大きなポイントになりそうだ。

 第五期長期計画は、現在、圏域別市民会議やパブリックコメント、無作為抽出市民ワークショップなどを終了し策定委員会としての案を策定中だろう。今後、まとまり次第、市長へ提出し、市長がそのまま、あるいは微調整などを行い議案として議会に提出される予定だ。
 長期計画条例が議会で継続審議となっているため確定はしていないが、成立すれば、長期計画の基本構想部分などが議決の対象となり議会で審議が行われる。11月7日の議会運営委員で日程が議論されたが、長期計画条例が成立した場合、1月11日、12日、13日に特別委員会で審議される予定となった。武蔵野市の今後10年間の基本的な計画となる長期計画の審議が目前となっている。
 それにしても、圏域別市民会議への出席者は、10月15日の中央地区で7名。私が参加した東部地区で19名。10月22日の西部地区で16名。この中には議員、職員も含まれているので“純粋”な市民はより少数になる。少数なので、参加者複数回発言できたことは良いことだ思うが、この数は何を意味しているのだろうか。圏域別市民会議とはいうものの、策定委員が市民意見を聞くという内容で、議論をする会議ではなかったのも考えたいところだ。主権者である市民がどの程度、関心があるのかも気になる。

【参考】
第五期長期計画(計画案)