牛乳配達で安否確認。 でも税金の使い方では?

 10月1日、2日に龍ヶ崎市で行われた事業仕分けに仕分け人として参加してきた。さまざまな論点から税金の使い方として効率的なのか、意味があるのかを議論してきたが、その中でも驚いてしまったのが税金で牛乳を配達してもらい一人暮らしの高齢者の安否を確認するという事業だった。



 この事業は、ひとり暮らし高齢者愛の定期便事業。一人暮らしの高齢者宅へ牛乳(乳製品も選択できる)を配達。空き瓶の回収時に飲まれていないなど異常があった場合、市に連絡してもらい安否を確認するという内容だ。いっけん、どこでも行われている内容に思えてしまうが、龍ヶ崎市の場合、牛乳代を市が全額払っている特徴があった。市が税金で牛乳代を払い配達してもらうことで安否を確認するというものだ。
 そこで、そもそも牛乳配達の人が異常があった場合、警察や市に連絡してくれないのか。あるいは、頼めばやってくれないのか。牛乳ではなく、新聞配達や郵便配達の人にも市からお願いして異常があれば連絡をしてくれるようにできないのか、と質問をしてみた。それぞれがやってくだされば税金の支出が必要なくなるし、その程度は善意でやってもらえるものではないかと思ったからだ。

 担当課からは検討はしていないとの答弁だった。さらに、なぜ牛乳なのか、何よりもなぜ行われたのかも良く分からなかった。他の市の状況についての資料が提出されていたが、これを見ると茨城県内の31市中23市で同じような事業を実施していることが分かり、横並び意識で始めたのかと思えてしまった。しかも、他の自治体では牛乳配達の方が高齢者に直接手渡しをして安否を確認している例もある。本当に安否確認が必要なら直接の手渡しではなく、週に二回、牛乳を置き空き瓶を回収するさいに異常が見つけるようにするという龍ヶ崎市の手法ではどうなのかと思った。

 しかも、70歳以上の単身世帯の高齢者(一部除外条件はあり)、1163人を対象としているのに利用しているのは144人(平成22年度)というものだった。無料で牛乳を配達してもらえるのにこの利用率を考えれば、多数の人にとっては必要とさえされていない事業ということにもなる。また、事業目的には、健康の保持を図ることもあるので、どのように健康になっているかも質問したが、調査は具体的にしていないとの答弁だった。

 仕分けの結果は、不要。税金をかけなくても他の手法があることや目的に対して効果的ではない事業と考えられるからだ。なぜ始められたのかも明確でなかったこともある。
 そもそもの目的、そして、その目的が達成できているのか。今一度、いろいろな事業で再確認することが重要と再認識した。もちろん、武蔵野市でも。

【参考】
龍ヶ崎市 事業仕分けについて
ひとり暮らし高齢者愛の定期便事業 当日配付資料