境こども園 設計見直しの陳情可決

 8月19日の市議会文教委員会で「境こども園(仮称)建築計画における境幼稚園の園庭規模と幼児教育環境の確保に関する陳情」が審議され全会一致で採択(賛成)となった。
 陳情審議での争点は、現在の広い園庭をどの程度まで残すかだ。もし園庭を現状に近いままのまま残すとなれば大幅な設計の見直しとなり、25年4月の開園が遅れる可能性があるからだ。陳情者は、開園時期は遅れせないで欲しい、と発言していたが、委員会では遅らせるべきではないとの発言する委員はいたものの開園時期をどうすべきかの結論は分からなかった。

 陳情の審議の前で陳情者の方から意見を聞く機会があった(休憩中なので議事録は残らない)。話を伺うと園庭での保育内容の良さを残して欲しい。特に都内で最も広いといわれている砂場(8×9m)や広い園庭を残す最大限の努力をして欲しいというものだった。
 その一方で、建築計画を見直すとなれば工期が遅れてしまい25年4月の開園が間見合わなくなる可能性があることについては、開園時期も間に合わせて欲しい。遅らせて欲しくない。子どものためによりよい施設にして欲しいという趣旨の内容だった。

 審議では、陳情を議会が採択すれば、園庭をそのまま残すべきとなる。議会や市民への説明不足は遺憾だという意見が示され、市からは、プレ子ども園に通っている子どもや待機児対策もあることから開園時期は変更したくない。園庭については、今後も保護者などと協議を続けたいという趣旨の答弁だった。

 また、当事者参加が行われていなかったのではないか、今後も保護者と協議できる場を続けて欲しい、一緒につくっていく仕掛け作りをするべきとの質問もあった。これに対して市からは、幼稚園教諭、保育士、0123職員が設計には参加しており(子どもを当事者とすれば)子どもにとっての最善を考えていきた。(運営を担う)子ども協会の理事会では一定程度狭くなるのは仕方がないと判断したが、現在の幼稚園保護者の感情への配慮や武蔵野市独自の認定子ども園であり、新しい保育、教育ができることをもっと前面全面に出したほうが理解は得られたのではとの反省点はあるという趣旨の答弁もあった。

 審議の後、取り扱いについての休憩の後、採決があり、全会一致での採択となった。

【視点】
 審議のなかで園庭を広くするために三階建てとする場合、工費で約4000万円増、工期で最短で半年延びてしまうとの説明があった。陳情者の意見では、平成25年4月の開園時期は遅らせないで欲しいとの意見だったが、園庭を今のままにするとすれば三階建てのするかを含め設計変更が必要だろう。委員会に示されていた工期についての資料を見ると、建築確認の申請は8月となっていた。今から大幅に設計変更をするとなれば、この申請を遅らせることになり工期が延びてしまうことはすぐに分かる。今後、開園時期がどうなるか。不安要素が大きくなったと思えたのが正直なところだ。

 境幼稚園を発展的に解消するとしたさい、当時の保護者からは、新園舎に建替える期間でも園児の募集を止める空白期間を作らないで欲しいとの要望があった。このことから、桜堤児童館を使い園舎を建築している1年間だけ子どもを保育することにしている。もし、園庭のための開園が延びれば、児童館で2年間を過ごす子どもが出てきてしまう。何よりも待機児対策が進まないことにもなる。

 委員会としての考えは示されたが、現在の文教委員会には、市民クラブ、公明党、共産党会派の委員が入っていないこともあり、陳情が最終的に決まる9月の本会議ではまだ議論はあるかもしれない。議会全体の意思表示はこれからだが、陳情が最終的に決まれば、あとは執行権の範囲で考えることになるはずだ。
 今回の陳情書には、開園時期のことについては記されていないが陳情者も開園時期を遅らせて欲しくないとしていた。委員会の議論でも開園時期を遅らせてまで園庭を考えるべきとの意見はなかった。開園時期だけは遅らせないことを大前提として、境幼稚園保護者などとの意見交換をおこないながら、可能な範囲で園庭を考えるべきだ。

【参考】
境幼稚園の廃園は1年延期
市立境幼稚園 22年度まで募集を延長
境幼稚園の認定子ども園化と第三の道、準市場境幼稚園の発展的解消後の認定こども園 プレこども園から実施へ境こども園(仮称。境幼稚園)の新園舎に異論
問題は砂場 境こども園新園舎で保護者と市が対立