ツイッターやブログの原発情報を国が監視?

 経済産業省資源エネルギー庁が『東京電力福島第1原発事故を受け、短文投稿サイト「ツイッター」やブログなどのインターネット情報を監視するための補正予算を計上している』(毎日新聞7/26)のだそうだ。しかも、“監視”を受注したなかには、東電の長が理事の日本科学技術振興財団や東電元副社長が理事長で、経産省や同省原子力安全・保安院出身者が役員を務める日本科学技術振興財団があるという。なにやらきな臭い。

 同省の「平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)」仕様書によると事業名は、「平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業(不正確情報対応)」。『ツイッター、ブログなどインターネット上に掲載される原子力等に関する不正確な情報又は不適切な情報を常時モニタリングし、それに対して速やかに正確な情報を提供し、又は正確な情報へ導くことで、原子力発電所の事故等に対する風評被害を防止する』(仕様書より)が事業目的となっていた。
 具体的には、『モニタリングの結果、風評被害を招くおそれのある正確ではない情報又は不適切な情報及び当庁から指示する情報に対して、速やかに正確な情報を伝えるためにQ&A集作成し、資源エネルギー庁ホームページやツイッター等に掲載し、当庁に報告する』(仕様書より)ことなどを行うとしている。

 毎日新聞は「監視」、資源エネルギー庁は「モニタリング」と表現方法は異なっても、ツイッターやブログを監視しようとしているのは確かだ。毎日新聞によると、報道機関の原発関連の記事を監視する事業は2008年度から行っており、補正予算でツイッターやブログも加えたことになる。これら全てを監視するとなれば、かなりの手間がかかるように思う。そんな時間と費用をかけるなら、他にできることがあるように思うのだが、どうなのだろう。

 監視した結果、原子力関係の専門家や技術者などの有識者から“正確な情報”を伝えるためにQ&A集を作成することはいいとは思う。というよりも、監視しているよりも、このことのほうが先ではないだろうか。ツイッターやブログは、民意の情報収集の参考にすればいいだけのことであり、そのための機能があることを理解していないかとも思う。

 今回の件で何よりも懸念するのは“正確な情報”なのか。そして、誰にとって正確なのかだ。
 身内だけ、好みの有識者からの情報にならないのか。批判側の情報、論点はどうするのだろう。推進側が作成すのではなく、Q&Aは中立的な機関なりがやるべきではないかと思う。税金を使うなら、一方的な見解にすべきではないはずだ。税金の使い方、省庁のあり方も大きな課題ではないだろうか。

【参考】
毎日新聞 記事監視:エネ庁が08年から 今年度はツイッターも対象ニコニコニュース ツイッターを監視!? 資源エネルギー庁の「モニタリング事業」が話題