炉心溶解のCG  最悪を想定していながら対応策は考えていなかったのか

 eco japanのサイトに『動画で見る炉心溶融 求められる実態の解明』の記事があり、原発の炉心が溶解する(メルトダウン)シュミレーション動画が掲載されていた。シュミレーションは配管破断による事故を想定しており、電源を失った今回の福島第一原発のケースとは前提が異なるが、炉心部分への注水失敗で溶解するという想定は同じだ。



 シュミレーション動画は、独立行政法人・原子力安全基盤機構が原子力防災専門官向けに作成していたもの。目視不可能な炉心溶融のプロセスをCGで再現している。シュミレーションした原子炉は、ゼネラル・エレクトリック(GE)が基本設計をしたマークI型。福島第1原発とほぼ同じものだ。

 最悪のケースとシュミレーションでは解説しており、『最悪の事態に至った場合でも、住民の方々に安全・安心して頂けるよう、日頃から、防災担当者への訓練を通じて、原子力災害時の対応能力の習熟に努めております』とのテロップが最後の場面であった。
 ということは、今回の事故の対応を考えてみると、東電、政府も含めて対応能力の習熟に努めていなかったのか、と思ってしまった。習熟していれば、事故後の対応のおかしさはなかったのかもしれない。対応への批判があることは、原子力災害時の対応訓練などやるべきこともやっていなかったのが日本の原発ということにならないだろうか。
 今回の事故を考えれば、この最悪のケースよりさらに悪いのだと思う。今、原発を再稼動すべきかが問題となっているが、そもそも、これまでのやり方そのままで原発を再稼動させていいのかも問うべきではないだろうか。