自然エネルギーと自治体

菅首相がOECDで演説し自然エネルギーの発電比率を現在の約9%から2020年の早い時期に20%にするような技術確認に取り組むと演説した。ソフトバンクの孫正義氏も埼玉県などと連携し全国10箇所で太陽光発電所に取り組むという(毎日新聞5/26)。実現性は別としても、これらの方向性は歓迎したい。
 この状況で自治体はどうするのか。国任せ、企業任せでなく地域主権時代の自治体も一緒に取り組むべきだと思っていたら、北九州市が大学や企業と連携して潮流発電の開発へ取り組むのだという。



 
 潮流発電は、海流の流れで水車を回して発電するというもの。北九州市の目の前にある関門海峡の潮の流れが早いことに着目し試作機を作るのという(朝日新聞5/25)。理論上では、年間5万5000メガワット/時の発電が可能で一般家庭1万6000世帯分の年間消費電力をまかなえるのだそうだ。潮流発電には、海中に設置することでのメンテナンス手法、水車への貝の付着などの課題が多いが実用化に期待したい。

 自治体が関わる発電には、以前紹介した横浜市のハマウイングや市役所横を流れる家中川(かちゅうがわ)を活用して小水力市民発電所を稼動させている山梨県都留市、東京都下水道局の森ケ崎水再生センターにある小型の水力発電装置など他にも例は多い。そして、これらの自然エネルギーの開発を支援しているのはNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のほか、東京電力の100%子会社である東京発電株式会社もマイクロ水力発電事業として支援を行っている。

 新技術の開発はすべきだが、既存のシステムにも目を向けるべきだ。東京電力の国有化などが議論されているが。このような会社も傘下にあることにも注目すべきだと思う。かつて自治体が水力発電所を持つ例が多かったが電力自由化の波のなかでコストがあわず撤退してきた経緯もある。これらの発電所の売電価格を考え直すことで、少しでも原子力に変わるエネルギーになるのではとも思った。