浜岡原発は大丈夫だろうか

 今朝のテレビで、今回の震災の経験から浜岡原発の津波対策などを強化すると担当者の見解を放送していた。緊急的な対策は必要だと思うが、東海地震の発生が指摘され、さらに活断層の上に建っているという原発のそもそもの安全性をもう一度考えることが必要ではないだろうか。武蔵野市議会にも、これまでの浜岡原発についての陳情が出されている。

 今回の地震は、想定していたことが無意味に思えるほどの大きさだった。福島の原発は、一日も早く安全になって欲しいのだか、他に原発はどうなんだろうと思うと、もしもの場合には東京にも大きな影響を及ぼすという浜岡原発のことを考えてしまった。浜岡原発は、福島と同じように海に面しており立地条件は近い。

『浜岡原発が地震災害に備えて想定する地震の規模は1854年に起きた安政東海地震のマグニチュード8・4。同じ規模の地震が近くで起きた場合、浜岡原発に高さ6~8メートルの津波が及ぶと見込む。しかし沿岸に高さ10~15メートルの砂丘があり、原子炉建屋に津波は入ることはなく、もし浸入したとしても建屋入り口の防水構造で防げると説明してきた。
 浜岡原発では05~08年にかけ、独自の判断で原子炉施設の耐震補強工事を進めた。しかし津波対策は当初の想定から追加したことはないという。
 中電関係者は「基本的には波が砂丘を越えないことが前提。越えても防水構造の建屋には入らない。それで十分と判断していた」と話す。これまで津波が原子炉建屋などを襲った場合の対応訓練や具体的な被害想定はしていないという』(毎日新聞 2011年3月19日地方版

 この記事がさらに疑問を大きくしてしまう。中部電力は、『福島第一原発の津波対策は高さ5メートルまで。一方、浜岡原発は海岸との間に高さ10~15メートルの砂丘があり、この砂丘が津波を防ぐとした。また、非常用ディーゼル発電機の設置場所について、福島第一原発はタービン建屋内だが、浜岡原発は強固な構造で水を通さない原子炉建屋内にある』(朝日新聞2011年3月19日静岡版)としており対策が違い安全を強調しているが、想定以上のことがおきてしまったのが今回の地震なのだ。事実、経済産業省原子力安全・保安院は『浜岡原子力発電所について「重要な課題として(緊急停止を)考えなければならないのは確か」』(日経QUICKニュース2011年3月21日)としているほどだ。

 浜岡原発にはそもそも安全なのかのの疑問はこれまでに何度も指摘されていることだ。特に、小村浩夫静岡大学助教授(当時)が1981年7月に発表した論文「東海地震と浜岡原発」( 岩波書店「科学」1981年7月)には『原発から8km以内周辺には8本の活断層が知られており、ほかに3本のリニアメント(活断層の疑いがある)があるが、そのうち2本が原発敷地内を走っている』ことはよく考えなくてはならないことだろう(ウィキペディア・浜岡原子力発電所より)。

■原発の陳情

 武蔵野市議会には、少なくない数の原発に関係した陳情がこれまでに出されている。最近では、平成20年3月議会に青森県の六ヶ所再処理工場の閉鎖を求める陳情や平成16年12月議会には浜岡原発震災への対応として子どもとの妊婦への放射能災害の対策を市に求める陳情があった。
 六ヶ所再処理工場については、ちょうど一年前の22年3月議会で採決があり賛否が12対11という僅差で否決(不採択)されている。浜岡原発については、議員の改選があったことで廃案となっていた。

 どちらも武蔵野市議会、あるいは武蔵野市として具体的に何ができるかの課題があり審議は難しいのだが、議員としての考えを突き詰められていたように思えていた。
 ちなみに、六ヶ所再処理工場の陳情について、私は賛成している。子どもとの妊婦への放射能災害の対策については、国民保護計画で原発へのテロ対応を市が策定していることから備蓄すべきと会派で予算要望をしているが実現には結びついていない。

 ライフスタイルと原発。もう一度、考え直すべきだ。
 明るすぎと思える電気の使用を控えることや太陽光などクリーンエネルギーの普及をしていくべきではないだろうか。多少、生活の不便は我慢することで未来へとつながることができるはずだ。
 

【参考】
静岡県 浜岡原子力発電所関連情報
中部電力 浜岡原子力発電所

武蔵野市議会
 (陳受20第3号) 食の安全確保のため、膨大な放射能を放出している青森県「六ヶ所再処理工場」の稼働の中止とその閉鎖を求める意見書の提出に関する陳情
 (陳受20第3号) 食の安全確保のため、膨大な放射能を放出している青森県「六ヶ所再処理工場」の稼働の中止とその閉鎖を求める意見書の提出に関する陳情

※上記2本の議員の個別賛否は武蔵野市議会のサイトにある。(陳受20第3号と陳受20第3号の欄を参照)

(陳受16第20号) 「浜岡原発震災」における子どもと妊婦のための放射能災害対策に関する陳情
(陳受17第13号) 武蔵野市長が内閣総理大臣に、「市民の生命を守るため一刻も早く浜岡原発全基を止めよ」の要請書を提出することに関する陳情