質疑なしで市長退職金三分の一へ減額へ 議会はもう無関心?

 3月4日の市議会総務委員会で市長の退職金(退職手当)を約三分の一にする条例が審議されたが、質問はひとつもなく全会一致で可決した。
 武蔵野市では市長を任期四年間務めると約1700万円の退職金が支払われている。これは、4年の任期ごとなので、二期を務めれば二回分の退職金が支払われることになる。この額が高額であると批判し減額することを公約のひとつとして邑上市長が誕生したのだが、退職金を三分の一にするという一期目の退職金削減条例には、いわゆる野党側から金持ちでないと市長ができなくなる。副市長のほうが退職金が高くなるなどの批判があり継続審議が続きすんなりとは成立しなかった。だが、今回はまったく反対や異論もなくの可決だった。

 邑上市長の二期目の公約には、市長退職金の削減は盛り込まれていない。二期目への選挙で当選し、二期目はどうするのかの質問が議会であったが、このときは報酬審議会で審議してもらい考えると答えている。
 報酬審議会の答申はこの1月に出されたが、市職員の給与がマイナス4%となっていることから市長給与もマイナス4%が妥当とされ、退職金については、以前と比べても職務・職責に大きな変化がなく他市と比較しでも高額ではない。給料を下げることで実施的に減額になることから現行の額で妥当であるとしていた。

 今回、議会に提案されたのは市長の給料を月額107万円から月額103万に、副市長の給料を90万から86万5000円にするという「武蔵野市特別職の職員の給与及び旅費に関する条例の一部を改正する条例案」。この条例案の付則に現在の市長に限って退職金を一期目と同様の約三分の一の535万円にすると付けられていた。減額する理由は、政治的に判断して、というもの。しかし、質疑は一切なく可決となったのだ。

 報酬審議会の答申では妥当としていたこと。審議がこうもあっさりだと、退職金を減らさなくても良かったのではと思ってしまう。副市長の退職金は減らしていないこともある。しかし、そこを一期目と同様に提案してしまうのが邑上市長らしさ、といえるのかもしれない。他市の市長選挙で公約の目玉にする候補がいたり、武蔵野市でもひと頃は市長退職金が争点のひとつに思えてしまうほど注目されたが、もはや関心はなくなってしまったのかなぁ、と思えてしまった。