学童クラブの育成料見直し

 先の代表質問で学童クラブの育成料について、見直しを検討したいとの市長答弁があった。土曜開所をすることでのコスト増で考えているようだ。確かにこれまで一度も見直しがされていないのだから適正な育成料を検討することは必要。でも、“そもそも”も考える必要があると思う。

 学童クラブは1998年に児童福祉法と社会福祉事業法に基づく第二種社会福祉事業として位置づけられた事業(放課後児童健全育成事業)になった。それまでは法に位置づけらた事業でなかっため育成料はなかった(おやつ代は別)のだが、法律の根拠ができたことから育成料(※)を必要とする条例案が市議会に提案された。そのさい、当時の学童クラブ保護者(武蔵野市学童クラブ連絡協議会)が武蔵野市議会に陳情を提出したのだが、その内容は育成料への反対ではなく育成料を徴収するのであれば、育成内容をより充実して欲しいというものだった。審議の結果、全会一致で採択(可決)となっている。

 この経緯を考えると見直しをするのはいいが、育成内容がどのように良くなったのかも検証することも必要だ。土曜開所するからコストがかかる。土曜を利用しない家庭と利用する家庭で同じ育成料なのもおかしいから見直すという理屈もあるとは思うが、土曜開所をしていた時と閉所した時とでは育成料は変わっていない。コスト増なので値上げと考えるのであれば、土曜閉所した時になぜ値下げにならなかったのかとの疑問も出てくるからだ。

 とはいえ学童クラブ事業は子ども一人あたり年間15万1608円の事業費がかかっている(フルコストから育成料を引いた額。事務事業あり方評価・検討実施結果集/平成21年度評価実施版子ども家庭部より)。見直すのであれば、単純なコスト論ではなく、コストに見合った保育内容なのか。保護者が求める内容になっているか。子どもにとって最適の環境なのかも考えた上でどのような環境が最適であり、その環境のためにはいくらのコストがかかるから保護者にも一定の負担をして欲しいとして見直しの議論をすべきだと思う。

 保育内容はどうなのか分からないのに、お金がかかるから値上げだよ、とはすべきではない。肝心の保育内容が良くなるのなら適切な費用負担は必要だ、さらにいえば、それほどのことをやっているのなら当然です、と保護者に納得してもらえる育成保育内容にすることも育成料を見直すのなら行うべきだと思う。

 見直しは決まったのではないが、遠くない時期に検討は始まるだろう。今からどのような観点で見直すのか注目だ。また、見直すのであれば保育園のように保護者の所得に応じた育成料にすることや父母会が実施していることになっているおやつを保育のカリキュラムとして位置づけて育成料とともに徴収することも考えるべきだと思う。

※月額5000円。導入当初は経過措置があり導入年は3000円。次年度4000円で三年目に5000円になった。家庭状況により育成料の免除もある)。おやつ代は、クラブによってことなり月額2000円弱。