武蔵野市23年度予算案発表 その1

 武蔵野市の平成23年度予算の概要が公表された。一般会計は総額568億3,000万円で、前年比でマイナス1億 1,000 万円の予算。このご時勢で、前年比マイナス0.2%の予算を組めるというのだから、武蔵野市のポテンシャルは“さすが”としか言いようがない。しかし、重要なのはその予算をどう使うか、市民のためになるかだ。税金を使えばいいってワケじゃない。

 細かなことは、2月24日の市議会代表質問と3月に開催される市議会の予算委員会審議で議論になるとは思うが、ざっと見た範囲で、いくつかの特徴をみてみたい。その特徴には、自治基本条例と議会への言及があった。

 


 
 予算の微減の理由は、個人所得の低迷から前年度比較で3億5,240 万円、2.3%の減と見込んだ一方で、大型マンション完成にともなう転入者の増加と景気回復の兆しがあることでこの予算となったとしている。

 また、予算に大きな影響のあった事業は下記だ。

△予算増の主な内容
・小中学校空気調和設備設置工事
・武蔵野プレイスの管理運営
・子ども手当支給事業

▼予算減の主な内容
・武蔵野プレイス建設事業
・職員人件費
・桜野小学校増築工事

 施政方針では、「政権交代と市民自治」と題して、菅直人首相が誕生したが、国政運営が揺らいでいる状態では、国民が安心して暮らせる生活環境の創出は厳しい。国民が未来を語り、希望をもてる社会の実現をめざしていかなければならないとして、阿久根市や名古屋市での市長と議会の対立が連日報道され、二元代表制の日本の地方自治制度に関心が集まっているなか、武蔵野市らしい自治体運営を一層進めていく必要があるとしている。

 地域主権とは国にお任せではなく、自治体が自ら創るという考え方であれば、その考え方は同じ思いであり評価したいことだ。また、自治体の意思決定機関は本来は議会なのだが、その一方で議会・議員のあり方が問われている今にあって、二元代表性に言及している。どのような意図かは施政方針からでは読み取れないが、二元代表制の一方からあえて言及していることは興味深い。今後、議会との議論のテーマになるかもしれない。

 この前提で「市民が共有できる自治体運営の基本原則について、条例化等も視野に入れながら、市民や市議会議員の皆さまとともに議論を積み重ねてまいります」と記載していることは、武蔵野市の未来を考える上でも大きな論点になるのではないかと思う。
 
 自治体運営の基本原則とは、普通に考えれば、自治基本条例のことだ。あるいは、まちづくり条例との名称もあるが、予算の使い道も含めて自治体がどこへ進んでいくかの意思をどのような手順で決めていくかを明確にすることだと思う。首長や議会任せではなく、主権者である市民がどのように関わるかをルール化することになる。

 武蔵野市では、自治体運営の基本ルールなどのような、なんだかよく分からない表現を使って、自治基本条例という言葉を使わないが、そんな小手先の逃げをしないで堂々と自治基本条例の是非を議論すべきだ。条例にするかどうかは別として、武蔵野市という団体の意思を決めるのに、市民がどのような関わるかを明確にすることであり、地域主権時代になれば、標準装備品しなければならないこと、と私は思う。自治基本条例は好きじゃないという人も多いので、これからの争点になるかもしれない。

 さて、今回の予算のポイントは、下記としている(予算の概要より)

◎ 市民の健康増進及び高齢者・障がい者を守る福祉の充実
健康福祉総合計画/療育推進事業の支援体制の強化/予防接種公費助成

◎ 子育てしやすい環境及び教育環境の充実
武蔵野プレイス開館/小中学校空調設備設置事業/子ども協会立保育園運営事業

◎ 持続可能な環境共生都市づくり
新武蔵野クリーンセンター(仮称)建設事業/緑と水のネットワーク事業

◎ 活力ある都市を目指して
商店街活性化のための企画提案型補助金の創設/農業振興施策の継続実施

◎ 安全・安心なまちづくり
繁華街における安全・安心改善事業/災害用トイレの整備/住み替え支援事業

◎ 市民文化の創造へ向けて
平和啓発事業/国民体育大会・全国障害者スポーツ大会推進事業

◎ 新たなまちづくりの時代へ
  景観道路事業/吉祥寺方式物流対策事業/武鉄中付第1~3号線整備事業

◎ 都市のリニューアルの推進
  下水道施設長寿命化計画策定/上水道耐震化工事

◎ 市民との協働時代へ向けての取組み
市民活動促進基本計画(仮称)の策定/八幡町コミュニティセンターの建替え

◎ 健全な財政運営と市役所改革の推進
第五期基本構想・長期計画策定/事務事業見直し・補助金見直し

 個別事業で気になったのは次回へ続く…

【参考】
武蔵野市 平成23年度(予算概要)