今、政治が求められていること 

 菅直人首相が昨日、年頭の記者会見を行った。内容や評価については、マスコミが報道しているが、小沢元代表への対応だけが注目されているように思えてならない。民主党のお家騒動で末端党員としてはもう、うんざりだ。そんなことよりも、短期的な問題は23年度予算をどうするかではないだろうか。これは野党もマスコミもだ。予算編成を評価し、ダメならどこをどう変えれば国民のためになるのかを示すべきだ。特に野党。否決ではない何も生まれない。修正するという議会独自の機能を使うべきではないだろうか。今のままでは、地方議会どころか、国会さえ「不要」と仕分けされてしまうのではないだろうか。


歳出構成

 平成23年度予算の重点テーマは国家戦略室が公表している。そのうち、一般会計の歳出構成は図のようになっている。それぞれに「微」という言葉が付いてしまうが、公共事業費を削り社会保障費を増やしているのが特徴に思える。政権が変わったことで予算編成が変わったことを主張してるように思えるのだが、この予算編成はマスコミには評価されていないようだ。

 下の画像は民主党の機関紙「プレス民主」の号外版にあった「年金や医療を立て直す」の記事。国民が求めていることに応えていると主張しているのだが、国民は今まで以上を求められいるから内閣支持率も上がらないのはないだろうか。それは、政権交代への期待が高かったことの裏返しともいえるかもしれない。逆に言えば、そのことを民主党自身がもっと自覚すべきだのだろう。プレス民主社会保障

【視点】
「微」という言葉付だが、予算への考え方は変わってきている。これは同じく「微」が付くだろうが評価はしていいと思う。しかしそのことよりも、この先が大問題だ。それを避けるから余計に評価が低いのはないだろうか。
 予算構造を見れば、今のままでは予算編成ができるのは23年度予算まで。「埋蔵金」がなくなる再来年度予算は、どうしようもなくなるのは明白だ。大幅に借金を増やして今までのような予算構造にするのか。増税と歳出カットで財政を立て直すのかが迫られているのは誰が見ても分かることだ。でも、選挙で票が逃げるから増税と歳出カットは見て見ぬふりをしてきたのがこれまでの政治でもあると思う。

 自民党の谷垣総裁は解散総選挙を求めているという。しかし、総選挙を行って何がどう変わるのか。自民党の議席が増えるだけ、もしかしたら政権を奪えるかもしれないとの考えだけでしかないのではないだろうか。自民党が政権を取り戻すと今の状況が劇的に変わるのだろうか。長年の自民党政権で築かれた政治構造を自ら変えられるのだろうか。公明党も予算には賛成しないという。審議もしないでなぜ賛成しないと決めるのか。これも理解できない。それなら国会は必要ないではないか。そもそも議会とは何か、修正という機能を無視していることにならないだろうか。

 当然ながら民主党もお家騒動でドタバタしている場合ではない。統一地方選挙を含め、選挙さえ勝てばいいという近視眼的な選挙対策やその場しのぎ政策を作って後は知らんぷりというの発想から脱却すべきだと思う。
 今、問題なのは、中期的には政治の手詰まり感と政治への不信ではないだろうか。短期的には生活に直結するはずの来年度予算だろう。
 党利党略はどうでもいい。国民のために、何をどうするのかを議論して互いに妥協していくかが必要なのだと思う。国民のために本当になるのなら予算は、公開の場で議論して修正すればいい。それが議会ではないだろうか。今のままでは、選挙で票さえ取ればいいという考えだけで全て動いている、議会が必要ないとしか思えないのだ。

 選挙対策、党利党略ではなく、今の日本をどう変えたいのかを議論する政治が必要だ。ネットの辞書で「政治」を調べると「広義には、諸権力・諸集団の間に生じる利害の対立などを調整・統合すること」(大辞林)と出てきた。「政治屋」を調べると「私利私欲のためにその立場を利用し、公的な責任感に欠けた政治家を軽蔑していう語」というのもあった。政治家が政治をするのか、政治屋なのかも問われていると思う。

【参考】
国家戦略室 平成23年度予算の重点テーマに関する玄葉国家戦略担当大臣の臨時閣議後記者会見資料・平成23年度予算の重点テーマ
・主要経費の分類/予算の組替え(「元気な日本復活特別枠」の活用
・一般会計歳出の構成