指導員の定着の悪さ あそべえの預かりの場化  放課後事業の見直しが必要

 10月26日にあった「放課後施策推進協議会」を傍聴してきた。放課後施策というと何のことかよく分からないが、早い話、児童館、あそべえ(地域子ども館、全児童対策事業)、学童クラブ)が主な対象だろう。この日は、この三つの事業の現場から今の子どもたちの様子が伝えられていた。内容を聞くと、それぞれの事業が当初の想定とは異なった状況になってきており、軌道修正し、より充実させること。それも、大人目線、大人の都合で考えるのではなく子どもにとって、で考え直すべきだと思った。


放課後02 001放課後01 001

■定着率の悪さ

 現場のからの報告で印象深かったのは、学童クラブ指導員から、「気になる子が増えている」、「学校や家庭で発散できない不満が学童で出てきてしまうことがある」という今の子どもの様子から指導員にソーシャルワーカーの役目が求めらているが、一方で、指導員の定着率が悪いという話だった。
 指導員が一年もたたないで辞めてしまうこともあり、学童の3年間を見守ることができない。育成内容を指導員に教えても、すぐに入れ替わってしまう。保護者との人間関係を築けない。子どもから、今度はなに先生が来るの? 子どものほうが学童経験が長いと言われてしまうほどの実態が話されていた。

 理由については、採用するさいには、教員や保育士などの資格要件がありながら、非常勤職員として採用されており、非正規雇用で身分が安定していないことや条件の良い他の自治体へ移ってしまうことが考えられる。市としても継続な勤務を前提とした人材が確保しづらいとの説明があった。

■あそべえは預かりの場 自由がない場に

 また、あそべえが預かりの場になってきている。安全を重視してしまい管理が厳しくなり学校よりも自由がなく、結果として子どもが来なくなってきている。本来は運営を担うはずの地域の運営委員会の担い手がいないという話もあった。

 あそべえは本来、学校の余裕教室などを活用した遊び場を提供する事業。運営内容は地域で考えるというものだったはずだ。預かる場所は想定されていなく、始まった頃は、預かる場所ではないと説明されていたと思う。しかし、今では当初とは異なることが求められていることになるのだろう。

 学童クラブ指導員もあそべえスタッフも非正規職員。今以上に施策を充実させる、求められてること、必要なことに対応しようと思うのであれば、事業の理念を明確にすることと同じ以上に雇用の問題を考えなくてはならないと思う。いろいろなことを求めているのに、賃金は安上がりにでは理念の実現はまず無理というもの。公務員にしろとは思わないが、適正な賃金、雇用を考えることも必要だとこの日の話で、改めて思った。

■事業の見直し

 この日は、事務局(市)からあそべえ、学童クラブ、児童館についての現状とその理由などが記載されている資料が配られていた(画像参照)。資料のタイトルが「課題」となっているが、問題が起きての課題というよりも、子どもの環境が変化したことによるものだろう。誰が悪いというものではなく、時代の変化に合わせて、事業内容を考え直す時期になっているのだと思う。これを見ると、先に示された子どもプランが目指す目標に向かって、それぞれの事業の方向転換、見直しが必要なこと。少子化対策としても拡充することが求められているのだとも思った。

 この日には、土曜日の過ごし方も議論して欲しいとの市からの要望があった。委員長からは、来年度予算に反映させることも必要ではないか、との発言もあった。前回も今回も同じだが、議論が一向に深まらないように思えてならない。一般的なこと、理想論を話すのはいいが、この日に話された内容も含めて現実問題をどのように解決するのか、意向を示すことがこの協議会には求められているのではないだろうか。子どもの現実は待ってくれないのだ。次回には現実的な議論に期待したい。

放課後01 001