子育て支援 必要なのはイベントよりも場所

 10月23日に開催された子育てをテーマとした市民と市長のタウンミーティングに参加をしてきた。詳しくは後日公表される報告書などをご参照いただきたいが、子育て中の保護者が気軽に話し合える場所が必要。イベントではない。多胎児の保護者が集える機会をもっと増やして欲しいという発言があり、これからの武蔵野市での子育て支援で参考になることだと思った。

 特に多胎児(双子や三つ子)の保護者からは、現在の二ヶ月に一回では、子どもの一人が調子を悪くなると参加できなくなる。楽しみにしているのに、参加できないと四ヶ月に一回になってしまう。二週間に一回やって欲しいが、せめて月に一回は開催して欲しいという要望には、切実さもあってか同感できるものだった。また、多胎児には特有の課題がああることから多胎児の保護者同士での交流が重要との話もあり理解できるものだった。

 他の発言者からは、子育て中の保護者が必要としているのは、同じような状況の保護者が気軽に話し合える場所、機会が必要であって、イベントが必ずしも必要ではないという発言もあった。武蔵野市の今の子育て支援事業は評価したいが、子育て支援には、市が考えていることだけではなく、何が最も求められているのか、当事者の意見を今以上に取り入れて考え直すが必要なのだと思った。

 イベントは初めての人が参加しやすいようにするきっかけづくりや必要な情報を伝える、入手する場として必要だが、イベントが目的ではないはず。最近では“孤育て”といわれるような環境を話ができる場をつくることで少しでも和らげることがより重要であって子育て支援につながるのだと思う。イベントから先をもっと考える必要があるというこだ。

 市の事業で仲間が生まれれば、保護者が自ら集まることは想定されることだ。どこまでも市が行うべきではないのだから、その人たちが、住んでいる地域で自主的に気軽に話し合える場所が必要になることは当然考えていなくてはならない。その場所としてコミセンがあるはずだが、それが現実にはなかなかできてない、あったとしても数が少ないのではないだろうか。このことは、実は武蔵野市での子育て支援の課題なのかもしれない。コミセン以外にも場所が展開できるようにすること。コミセン頼みの発想の転換が必要とも思った。

 以前、『長崎市の子育て支援センター』の記事でも書いたことだが、スェーデンの社会学者、ブライアン・アシュレイさんが、歩いていける距離に程よい小さな施設をたくさん作ることで、集まってきた保護者たちが自然と話せるグループを作る仕掛けになり、できたグループを地域コミュニティへとつなげていくことで少子化対策につながったという話がある。この話には、施設ではなく施設スタッフが重要な役割を持っているのだが、身近に数多くの場所の重要性をあらためて思ったタウンミーティングだった。