民主党代表選挙のバカバカしさ

 9月14日に投票が予定されている民主党代表選挙。菅陣営、小沢陣営のつばぜり合いの様子が報道されているが、どうも納得ができない。政策論争はもっともっとすべきと思うが、そんな話ではないように思えるからだ。



 そもそも、数ヶ月前に政治と金で辞めた人がなぜ代表になろうとするのか。代表になって欲しいとお願いする国会議員が多くいることの本当の理由が見えない。
 今朝のテレビ番組でも菅首相ではできない、小沢さんが首相になれば現状を打開できるとの発言があったが、具体的に何をどうすれば打開できるか、誰も明確にしていない。政権が変われば財源はいくらでも出てくるとのしていた人の設定で民主党マニフェストは作られていたのではないか。今となれば甘かった認識かもしれないが、代表が変われば何とかなるという理屈は同じことを言っているように思えてならない。自分の努力、政策ではなく、党首という表紙を変えれば勝てるという他力本願選挙の理屈にも似ているとも思う。

 野党と協力ができるのは小沢さんでしかできないとの発言もあったが、自民党に手を入れて、昔のような数だのみの自民党を復活させたいのか、とも思ってしまう。政策ではなく“飴”で数を集めることにならないか。旧田中派が自民党を吸収することにならないか。大連立の旗を振っていたのだから、これらのことは当然考えているだろうし、それでは政権交代はいったい何だったのかとも思ってしまう。

 菅首相が何をしたいのか見えないという批判があるが、私もそう思う。しかし、急遽の首相辞任で就任して日が浅いことを考えれば、そう簡単にすべてを劇的に変えることができるとは思えない。もっと行動を見るべきだし、不足していることがあると考えるのなら、批判している人は、具体的に何をどうすべきか進言すべきではないだろうか。
 また批判している人は、首相が変われば翌日から日本の全部が変わると思っているのだろうか。困ったときにはウルトラマンがやってきて、三分間で片付けてくれると信じているように思えてならない。そう簡単にことがすめば、それはそれで楽しいし日本の未来は輝くことになるだろうが、できるのか、と言いたい。選挙も終わりやっと動き出した新政権を良くさせることが党として求められているのではないだろうか。

 小沢さんという政治家は、実際には良く知らないが、偉大な政治家であるのは確かだ。しかし、現状では小沢さんが日本をどのようにすれば良くなるのか具体的なことが何も分からない。具体的に何をどうすれば、何が変わるのか、良くなるのかを説明してから、だから私のほうが代表にふさわしいとしてもらいたい。その具体策が首相になればできるのか、他に手法はないのかも含めてだ。もしかしたらシュペシウム光線みたいない秘密の道具を持っているだろうか。それはそれで見たい気がするが…。

 小沢さんが幹事長時代、各種の陳情などはすべて幹事長室に集中させていた。選挙でのお金も同じ。政調をつくらず政策議論もできないような状況だった。幹事長一極集中という構造を作り上げたように思えたのだが、そこから外されたことで、もう一度取り戻そうとしているのだろうか。その権力とお金を何に使おうとしているのだろうか。

 今のままでは具体策のないまま、とにかくお願いします、何とかなりますよ。あるいは、後でどうなるかお分かりでしょうな、というなんだか分からない国民不在の選挙になってしまいそうだ。地域主権を目指している党の選挙だが、地方議員や党員、サポーターと国会議員との一票の格差も大きいまま、国会議員主導で党の代表を選ぶシステムもなんだかなと思う。

 今、代表選挙をすべきなのか。行うことの意義はどこになるのかまったく分からない。議論は大いにすべきだが、それは代表選挙ですべきことではないはずだ。他の場所で具体的にやってくれ、とも言いたい。代表選挙をやっている場合ではない。
 民主党員でいることがバカバカしくなっている今日この頃。さてさてどうなるのか。