初手の間違い  福祉公社と社協の移転問題

 6月11日に福祉公社(財団法人武蔵野市福祉公社)と社協(武蔵野市市民社会福祉法人協議会)の移転についての説明会が武蔵境のスイングであった。参加者は少数だったが、移転先の場所が問題ではなく、両団体に協力しているボランティアなどが知らないところで物事が動いていることへの不信感が根強いことが明確になっていたと思う。そして、市議会には現在の移転先案のほかにも移転先があるとして、具体的な場所を示して検討するようにとの議会への陳情が出された。大きな争点になりそうだ。



 説明会では、先の議会に陳情を出された市民の方も参加され、これまでの経過が分からない市民の人たちとの意見が交換されていた。移転について疑問の声が多くなっていることを知らなかった人は、地域社協の人が陳情を出したことにショックを受けていると発言していたことが印象的だった。
 ある市民の人が、場所の問題ではなく、知られないようにしているのではないか。やり方の初手から間違っている。行政マンの考え方と地域の人の考え方が違う、と指摘していたが、今回のこの移転問題の本質なのだろう。
 行政は行政として(福祉公社や社協を含む)、耐震強度が低い現在の施設から一日も早く移転することを最優先させて移転先を見つけ出したことは、仕事としては評価できるのだが、市民感情への配慮を想定していなかったことが今の問題へとつながっているようだ。行政側の職員が変わったことなど、原因を考えればいろいろあるだろうが、他の事業でも同様のことがおきていないか、よく考えなくてはならないと思った。

 ただ、今回の説明会で好印象を持ったのは、説明側(行政)が、これまでに話し合っていればよかったとは反省している、と正直なことを述べていたことだ。何についての疑問があるのかを丁寧に聞こうとしていたことは評価できると思う。過去を批判するのは後にして、地震への問題はあるが白紙に戻せるかも含めて、今から何ができるのか。何か最善なのかを一緒に考えるべきだろう。

 また、 説明会では、社協の理事に地域社協の代表者が入るべきと以前から主張してきたのにできていないことがそもそもの問題、との指摘もあった。これまで何があったのか詳細は分からないが、時間をかけて関係を見直す時期なのかもしれない。

 市議会には、保健所跡地など具体的な場所への検討を議会が行うようにとの陳情が移転候補先別に6本出されている。移転先については、福祉公社と市民社協とに検証委員会が設置され、再検証されているが、この陳情により議会による移転の判断することが求められることになる。6月22日の厚生委員会で審議予定。注目される。

【参考】武蔵野市議会 平成22年 請願・陳情一覧 
 陳受22第22号から27号が武蔵野市市民社会福祉法人協議会及び財団法人武蔵野市福祉公社社屋移転候補地調査に関する陳情