【外環道路】料金割り財源で高速を建設するな  自治体議員が要望書提出へ

 高速道路の無料化やどこまで何を建設するのかで政権が揺れ動いているが、現在、国会に提出されている「高速自動車国道法・道路整備事業に係る国の財政上特別措置法改正案」を撤回するように求める自治体議員の要望書が21日に提出される予定だ。同法案は、高速道路の料金の割引財源を道路建設費用に充てるものであり、「コンクリートから人へ」のスローガンによる政策変更を求めた国民の期待を裏切るになることが理由だ。

 この署名に賛同してほしいと要望されたが、私は民主党の議員であることから賛同はしなかった。要望書を出されるまでもなく、党内での議論で高速道路への決着を図るべきで党への文句である要望書に賛同できる立場でないと判断したからだ。
 高速道路をどうするかは、民主党内部での議論を優先させ、政権としても結論を付けるべきだ。作る、作らない、無料、有料で右往左往すべきではない。選挙で約束したのは何か。原則を貫くべきだ。もし変更しなくてはならないのなら、その理由を説明し、国民の審判を受けるべきだろう。

 現状では、前原大臣と小沢幹事長の考え方の相違が見え隠れするが、この方針の違いがもっとも影響しているのが外環道路だ。高速無料化を約束したのだから、当然、不要不急の高速道路は作らない、作れないはずだ。料金をプールして建設費にという前政権時代の仕組みを継承してどうするのか、と思う。他にもっと急ぐべき施策があるはずだ。
 この要望書の趣旨は良く分かるし、地域にもっとも近い議員が法的な位置づけはないとしても要望書を出すことは意味があると思う。

 要望書の内容は下記。

====================

国土交通大臣 前原 誠司 殿
衆議院議長 横路 孝弘 殿
国土交通委員長 川内 博史 殿

「高速自動車国道法・道路整備事業に係る国の財政上特別措置法改正案」撤回を求める要望書

 東京外かく環状道路(以下、東京外環)については、賛否両論の要望が出され、国の政策も二転三転しているかにみえる状況の中、政府は上記法案を提出いたしました。
 この法案は、道路割引財源を転用して道路建設費用に充てるというものであり、国税と道路会社の資金と合算して道路建設をする手法は、民主党が否定した薄皮饅頭方式と何ら変わりません。「コンクリートから人へ」のスローガンによる政策変更を求めた国民の期待を裏切るものです。

 これまで、民主党は、公共事業に関し「不要・不急の事業、効果の乏しい事業は、政府の責任で凍結・廃止する」、「費用便益分析の厳格な実施を含むコストの徹底的な見直し」等としてきてました。国土交通省による費用便益分析には便益の過大評価があるとの疑惑が報道されています。しかしながら、国交省は分析データの開示を行わず、外部再検証の出来ない非科学的分析といわれても仕方のない状態です。国民への説明責任を果たしていないといわざるを得ません。16kmに1兆2820億円という現在算出の建設コストも、その後の維持管理費も、他の高速道路とは桁違いに多く、今の経済危機の中での本当に国民の生活を支える経済対策と言い難いものです。

 さらに、民主党は「環境負荷の大きい公共事業は、再評価による見直しや中止を徹底」といってきました。東京外環は、住民より地下水の問題、大気の問題等への疑問・不安が提起されていますが、国交省外環道担当者は、これまで住民からの疑問、問題点の指摘に一切答えていません。環境への負荷は、地球温暖化対策が急務の今、国民全体の不安です。

 東京外環は、住民参加とされる一連の会議(外環PI会議、地域課題検討会等)を実施しましたが、真に外環道路の必要性を審議し、環境へのリスクなど損失面の評価がなされたとは言いえないものであったことは、実際に手続きに関与した多くの住民の声から明らかになっています。前政権下での国土開発幹線自動車道建設会議の実質的審議なきままの決定にとらわれることなく、国際基準での再評価・再検証を行い、ムダな公共工事をストップさせることこそ、これからの日本を担う政権の役割です。

 住民の声を代弁し、行政機関をチェックする役割を担う私たち地方自治体議員は、今回の法案提出に対して抗議の声を上げた住民とともに、上記法案の撤回を求めます。

====================