都のアニメ・漫画規制へ緊急フォーラム

 東京都が先の3月議会に提案した18歳未満のアニメや漫画キャラクターの性描写について規制をする青少年健全育成条例改正案についての緊急フォーラムが4月23日に開催される。同条例案は、継続審議となり6月の都議会で再び審議される。都議会の審議で浮き上がった課題が報告され、今後について話し合われる予定。



 フォーラムは、民主党武蔵野支部の主催。都議会でこの問題を取り上げた松下玲子都議会議員の都政報告会も同時に行われる。以下はプレス民主の号外からの抜粋記事。

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 東京都は、アニメなどに登場する18歳未満と判断される架空の人物の性描写を規制対象にする「東京都青少年の健全な育成に関する条例の改正案」(以下、都条例)をこの3月に都議会に提出したが、都議会民主党や多くの漫画家などから問題点が指摘され異例の継続審議となり、6月の都議会で再審議される予定だ。そのため、民主党武蔵野支部は、都議会でどのような議論あったのか、条例の問題点や今後について話し合う「サポーターズフォーラム」を4月23日(金)に開催することになった。

 都条例の改正案は、アニメや漫画、ゲーム等で18歳未満の非実在青少年が著しく社会規範に反する行為を描写した作品を都の審議会が「不健全図書」に指定。18歳未満には売らないことを販売者に義務づけることや30万円以下の罰金とすることが盛り込まれている。アニメや漫画のキャラクターなどを規制する法律はなく、条例も初めて。改正に賛同する都内のPTA協議会もある。
 これに対して多くの漫画家が反対の声を上げている。都議会で記者会見した漫画家の里中満智子さんは「作品への感想は個々人で異なる。一つの見方だけで規制をかけるのは危険だ」(朝日新聞3月16日)と批判した。この記者会見には、ちばてつやさん、永井豪さん、竹宮恵子さんも参加していた。ちばてつやさんのブログには、「マンガ、アニメだけじゃない、いろいろな表現媒体が規制を受けて大変な世の中になりますよ!」「一見、子供たちの育成を守る目的のように作られた法律がいつの間にか、じわじわと言論や報道の自由を奪い、芸術、思想などの表現の弾圧にもつながっていくので、それがとても怖いんだ。かつて日本が戦争に巻込まれていった時代に、どうしても重なってしまうんだよ」と記している(「ぐずてつ日記」3月5日)。
 出版社側も業界が行ってきた自主規制をないがしろにするもの。都の恣意的な判断による検閲や弾圧につながると反対を表明している。

■憲法上も問題 芸術文化振興に影響
 
 都議会では解釈によっては、青少年描写した漫画やアニメのほとんどが適用されるのではないか、との質問があり、「明らかに青少年として表現されているものを非実存青少年と定義した上で、その性交または性交類似行為に係る姿態、正当な理由がなく性対象として肯定的に描写した漫画等」が対象との答弁があった。
 松下玲子都議は予算委員会で、法律を上回る内容が改正案にあり憲法上の問題がある。法律の規制を超えたあいまないな文言により民間事業者へ努力義務を課すことは民間の自主性を阻害し萎縮効果を及ぼしかねない。どこまで良いか悪いかを行政が規制することは芸術文化の振興に多大な影響を及ぼすのではないか、との問題点を指摘した。都は「青少年を強姦するなど著しく社会規範に反する行為をみだりに性的対象として肯定的に表現したものに限定する」と答弁している

■18歳以上と明記すれば見た目が幼くても良い
■ハレンチ学園はOK…規制範囲はあいまい

 小山くにひこ都議が非実在青少年の定義を質問したさい、年齢や学年の表示、ランドセル所持、小中学校の教室で授業を受けているなどの客観的要素により判断するとしていたが「年齢が18歳以上であると明記されていれば、視覚的にどれほど幼く描かれていても、非実在青少年には該当しない」との答弁があり、他の都議の答弁では、かつて問題視された永井豪さんの「ハレンチ学園」は性行為がないので規制対象ではないとの答弁もあるなど規制内容のあいまいさが残されている。

【舞台裏で何が起きたか? フォーラム開催】
 
 民主党武蔵野支部は、都議会でどのような議論あったのか、条例の問題点や今後について話し合う「サポーターズフォーラム」を開催する。同時に「青少年条例継続審議実現への舞台裏」として松下玲子都議の都政報告も行われる。入場無料。
 
 ●日時:4月23日(金)19時~ 
 ●場所:武蔵野公会堂第会議室(吉祥寺南口丸井横)
 ●ゲスト:山口貴士弁護士(リンク総合法律事務所勤務)
      漫画家(交渉中)、他

 ●問合せ:松下玲子事務所(TEL0422-50-0696)