レクサスGX460 販売停止 そもそもを考えると

 アメリカで販売されていトヨタのSUV「レクサスGX460」の2010年モデルの販売を一時停止することになったと報道されている。アメリカの消費者専門誌『Consumer Reports』が急ハンドルを切ると横転の恐れがあり「買ってはいけない車」に指定したことへの対応だ。
 プリウスでの大規模リコール問題で対応の遅れが批判されたことから、トヨタの早期対応にも驚いたたが、問題点をちゃんと指摘するメディアがあることには感心した。本来のメディアはこうあるべきなのだろう。しかし、横転の危険性を指摘している動画を見ると、実際にそんな運転をするのだろうか。さらにいえば、電気デバイスに頼っている車自体に問題がないかと思ってしまった。



 多くのメディアは、広告があることから問題や課題のあることについての記事は書きにくいのが実情だ。もう少し改善すると良くなるのになぁ、などとぼかして表現するのが精一杯だろう。読者側とすれば、このような行間から問題箇所を推察するということになる。しかし、最近ではユーザーがネットに書き込むことによって、問題点は明らかになるようになり、メディアのあり方も問われていると思う。

 そんなことは横に置くとして、実際の映像が公開されているので見てみると実際にこのような運転をするのだろうかと思ってしまった。何かが飛び出してきた時の急ハンドルを想定したと考えらると横転していないのだから十分じゃないかとも思えた。そもそも一般の車よりも重量のある車で急ハンドルを切るようなことをする運転のほうに問題があるのではないだろうか。

 また、「電子制御の横滑り防止装置の作動が遅い」ことが原因としているが、そもそも、そんな電気仕掛けに頼るべきか、と思う。かつて、この横転問題でアメリカのJEEPが、本来の設計意図から大きく外れてトレッド(左右のタイヤの間)を広げてしまい不恰好な姿になってしまったことを思い出したからだ。そもそもの車の特性を理解してコントロールできる技術を持って運転をすべきで、無茶な運転をしたら車が悪いとするのはどうなんだ、と思ってしまった。電気仕掛け(タイヤの空転や横滑りを制御する装置。”腕”でも対応できる)に頼ることで複雑なシステムになり、どこがどう壊れているかも分からなくなってしまう。さらには余計な重さにもつながり、本当に必要なのかと原点に戻って考えるべきではないだろうか。

 今の四輪駆動車の多くには電気仕掛けが備わっている。オフロードコースなどでタイヤが浮いてしまうようなコースや滑りやすい路面を走行すると、何ごともなかったかのように走行できてしまえることが多い。しかし、電気仕掛けが想定した以上の段差であったり複合的な路面になると動けなくなってしまうこともあるのだ。そのようなコースと何十年も前の電気仕掛けどころかパワステもクーラーもない(さらにいえば、屋根壁、ドアもない)古いJEEPが何気なく走り抜けてしまうことは良くあることだ。贅沢装置はないが、重量は半分ぐらい、値段にしたらうん十分の一のJEEPのほうが走破性が高いということは、いったい新しい技術とは何か。そもそも車には何と求めているのだろうかと考えるべきだろうと思ってしまう。

 贅沢な装備や見栄えを気にするばかりに重量ばかりが増え、四輪駆動車の命である悪路走破性が犠牲になる。そのため、電気仕掛けで走破性を高めるとさらに重量が重なり、トラブルの原因も増えていく。四輪駆動車には、こんな悪循環がおきている。
 過ぎたるは何とやらだが、自治体の事業も同じことがないか。そもそもに立ち戻って何が目的かを常に考えるべきだろう。その場しのぎの対処をしていることで、何がなんだか分からないことになり余計な仕事になってしないか、それが税金の無駄になっていないかも考えるべきだ。

 久々の四輪駆動車の記事がメディアに載ったので反応してしまった。レクサスという高級ブランドではなく、労働者の味方であるランドクルーザーという名前で、こういう働き方を求める人が運転すべきだとの主張もあっていいのだとも思う。
 レクサスGX460についての詳細は分からない。電気仕掛けの設定にミスがあるとすればカイゼンは必要だが、そもそもが気になった。
 

【参考】
Consumer Reports  Don’t Buy: Safety Risk–2010 Lexus GX 460
産経ニュース トヨタ、レクサスSUVを自主改修ヘ 「買うな」報道で即応