22年度予算審議 実質歳入は前年比より3億の減

 3月15日から22年度予算の審議が始まった(12日が一日目だが正副委員長決めのみ)。この日の審議は、総括質問と歳入、議会費。このなかで気になったのは、歳入(収入)の見込みだ。
 22年度予算の一般会計の歳入見込みは、約569億円。21年度予算が552億だからが約17億円が増えていることになる。この経済状況で武蔵野市の景気は良いのか、と思ってしまうが、実質的な歳入を質問してみると、実際には前年比よりもマイナスになっていた。



 22年度予算には子ども手当て分の費用が国と都から入ることになっている。子ども手当ては、市の財産になるのではく、そのまま家庭に支給されるので、実質的には市の歳入が増えたとはならにない。そのため、子ども手当てを除いた実質の歳入額を質問してみたのだ。
 答弁では、子ども手当て分は約20億円。これを歳入から引くと、約549億円となり前年比3億円のマイナス歳入となる。20年度の決算額の約592億円(予算は約553億円)から比べるとさらに43億円のマイナスになる。第四期長期計画調整計画での財政計画の22年度分、573億円に比較してもマイナス歳入だ。

 つまり、これまでの予測よりも歳入が減っていることになり、市の計画も縮小型にする必要があるのではないか。今後も歳入は悪くなるのでは、との質問もしてみた。
 答弁では、固定資産税は24年に評価替えがあるので減る可能性があるが、扶養控除が少なくなる(市税は増える)こと、大型のマンションなどが建つので微増傾向があるなどで、横ばいか微増傾向にあるとの見解だった。

 本当だろうか。
 他の自治体では大幅な歳入減で市勢運営の見直しを行っていると聞く。武蔵野の財政は豊かとは言われるが、今のご時勢を考えれば、もう少しマイナス面を想定する必要があるのでは、と思った。

 総括の質問では、今後の経常収支比率(※)の見込みを質問してみた。学校給食や子ども協会など新たな市の財団が増えることで比率がさらに高くなる(悪くなる)と考えられるからだ。財政力指数は、単純に考えれば、職員の給料や市の借金などの必要経費で必ず払わなくてはならない固定費のこと。外郭団体が増えることで、当然ながらこの比率は高くなり、行政改革などで他の事業の縮減などを行わなくてはならないことになる。そうしなければ市の財政は悪くなることになるからだ。
 答弁では、一般的には高くなるというハッキリしないものだった。

 市の財政は厳しくなる。市民サービスも悪くなる、とはなかなか言い難いのだが、長期的な視野にたって現実を見ることも必要だと思う。そのなかで、新たな財団の意義は何なのか。市民にとって、どのように良くなるかを分りやすく示すことが必要だ。

 総括では、さらに各事業の「見える化」と市職員のプレゼンテーション能力の向上が必要ではないかとの質問もした。
 行財政改革をして、補助金などを減らしても、その減らした分が何の事業に使われるか。杉並区のように減税に向かうのか、市民サービスの向上に向けるのかの大まかな考え方も考えるべきだろうし、各種の報告や計画が出されるが、冊子が厚すぎて何を言いたいのか分らないことが多いと考えているからだ。誰のために、何をする。このことを分りやすくする努力が行政には必要だと思ったからだ。これは財政も含めてだ。
 検討するという当たり前の答弁だったが、プレゼンテーション能力については、市も課題として把握しているとの答弁だった。22年度に良くなることを期待したい。

 
※経常収支比率:財政構造の弾力性を示す指標で、70~80%が望ましいと言われています。都市部では高い傾向にありますが、比率が高いと新たな行政サービスへの対応が困難になります(武蔵野市年次財務報告書より)。武蔵野市は20年度決算で87.1%。
 経常経費の主なものは、件費、扶助費(生活保護など福祉費用)、公債費(市の借金)、物件費(委託費用、財団の費用が入る)などの経常経費など。