社協と福祉公社の移転

 3月8日の市議会厚生委員会に「武蔵野市市民社会福祉協議会及び財団法人武蔵野市福祉公社社屋移転と新社屋に関する陳情」と同内容で、議会に調査委員会を設置することを求める陳情が審議された。結果は、団体への計画の凍結を求める権限は議会にはないが、趣旨を良とするので趣旨にしたがった努力されたい」「行政の報告を厚生委員会として求める」との意見をつけての採択(賛成)となった。
 審議を聞いている限りでは、両法人が他の候補地を本当に捜していたのか。前払い家賃で3億円を払うことなどについて説明には、全て納得できたとは思えなかった。


 社協(武蔵野市市民社会福祉協議会)と福祉公社(財団法人武蔵野市福祉公社)は、五日市街道沿いの大信ビル(吉祥寺本町4-10-10)の3~5階部分に入居しているが、賃貸契約が23年3月で終了すること。大信ビルは耐震上の課題があり耐震工事をしないことが決まっていることから安全上、早期に移転すべく新社屋の候補を探していた。その結果として、八幡町にある民間事業者の土地に民間事業者が施設を新設し両法人が20年の契約で入居するとの計画となっていた。

 ところが、社協のボランティアなどには知らされていない。市からの補助や市民からの寄付でためた基金から建設協力金として民間事業者に3億円を支払うのは納得ができない。他に市の未利用地での建設や民間施設を捜すべきだなどの意見もあり移転を早期にすべきではない。途中の経過を説明して欲しいというのがこの陳情の趣旨だった。陳情者は、ボランティアなどで社協に携わっている人たち。

 委員会では、20年契約で入居した後、民間事業者のものになってしまう建築物へ建設協力金として3億円(社協1.5億円、福祉公社1.5億円)を建設協力金として支出することは法的に問題がないのかと質問があった。答弁では、3億円については税務署などと相談し問題ないと判断している。建設協力金として、前払い家賃を払うリースバック方式であれば年間家賃も加えての20年トータル費用は、5億4000万円。ビルのフロアを区分所有するとした場合には、修繕費用も入るので、20年間トータルでは8億5700万円となり、この方式のほうが3億5700万円安くなるとしていた。

 移転の検討を公表し始めたのが21年11月17日から。このときには、経過・現状・方向性の説明だったが、22年1月29日には予定地が決まり、施設の概略も示されていたなど話が急すぎる。市の未利用地の検討はしたのかなどの質問には、民間との協議であったので公表ができなかった。旧図書館跡地など可能性はあるが、他にも利用ができるので長期計画の策定で方向性を議論した後ではないとできない。民間も捜したが家賃との折り合いもできなかったためとの答弁だった。市から提出された資料は画像のとおり。

★移転をする理由は分るが、実際の社協の事業を担っている地域ボランティアなどとの意思疎通に問題があったのは確かだろう。今のままで20年先も今の事業が続くのか。社協と福祉公社が同じ建物にいなくてはならない理由。さらに言えば、他の場所を本当に捜したのかの疑問も残る。例えば、三鷹駅北口から五日市街道に向かう途中にある旧保健所施設だ。ここは保健所の統合があり、現在では定期健診が行われているだけで、スペースは余っている状態だからだ。
 答弁では、他の保健所が統合されるので資料置き場になっていると聞いたので対象にしなかったとしていたが、実際には倉庫にはなっていないとの委員の指摘があったことや持ち主の東京都の担当者に確認したところ、市からの問い合わせは聞いていない。一年ごとになるが、短期での貸し出し制度があり市からの話であれば対応できる、と話していたからだ。答弁では、市の健康課を通して確認したとしていたが、直接、確認していないことになり、別の場所も含めて本当に捜したのかの疑問が残った。

 耐震補強がされていない建築物に入居していることは安全上、好ましくはない。すぐにでも転居したい気持ちは分るが、どうも腑に落ちない。陳情が採択されたが、両h法人がこのまま計画通りに移転を行うのかどうか注目される。

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