武蔵野市内で結核の集団感染

 3月6日の市議会厚生委員会で、市内の私立聖徳学園中学・高校で結核の集団感染があり生徒、教師の30数人が感染したことが市に伝えられたとの行政報告があった。東京都でも8日付けで報道発表しているが、感染が広まる恐れはないとしている。


 都の発表によると、3月7日現在で発病者しているのは9人でうち1人が現在入院中。感染者は26人。感染が広がったのは、昨年6月頃から、感染者に発熱や咳などの症状があったが、当初、結核と診断されなかったため体調が悪いままで登校を続けたため。11月に当初とは別の医療機関で受診したところため結核であることが分かった。

 3月7日現在での学校内発病者・感染者状況は下記。
  発病者=9人(うち1人入院中)
  感染者=26人(うち教員5人)
   合計 35人

 都は感染性のある患者は既に入院治療中で、今後新たな感染が広がる可能性はないとしている。市も保健センターに専門職員がいるので市民への相談に応じたいとしている。

★結核は、日本では国民病と呼ばれたほどで多くの人がなくなった病気だった。結核予防法(2007年廃止)よりほとんどなくなっていたかと思っていたが、集団感染と聞いて驚いてしまった。
 東京都のリリースによると、『都内で年間3000以上の新規患者が発生しており、日本はまだ、結核の中まん延状態(※)にある』としている。しかし、『感染者のうち発病する確率は通常10%程度。潜伏期は3か月~2年。血液検査等で感染の有無を判定。感染しても発病予防薬により発病を抑えることができる。
 発病した場合でも、早期に発見されれば感染性がないため、入院せずに治療が可能』なのだそうだ。
 あわてる必要はないが、健康管理には常に注意しておくべきということだろう。
 
 結核といえば思い出すのが、ツベルクリン反応検査やBCG接種だ。つい、上腕部の跡を眺めてしまった。ちなみに、Wikipediaによれば、このような跡が残る「スタンプ注射」によるBCG接種はほぼ日本だけで行われており、注射した箇所の炎症や潰瘍を軽減する効果があるために行っているという。日本人の“特徴”ということだろうか。最近では、跡が残ることを懸念して、腕の内側や足の裏に接種することもあるのだそうだが。

【参考】
東京都福祉保健局 結核集団感染の発生について
読売新聞 武蔵野市の聖徳学園、結核集団感染35人

(※)中まん延:WHOは、結核罹患率(人口10万対)10以下を低まん延国(平成19年統計では欧米諸国の9カ国)を、また、患者数の多い22の指定する国を「結核高負担国」と定めている。日本の罹患率は、平成20年統計では19.4で、中まん延状態にある