地方議員年金

国会議員の年金は2006年に廃止(実質的には減額で支給。完全に廃止されるのはしばらく先のこととされる)されたが、地方議員の年金制度は残されている。知り合いの議員から、地方議員の年金を廃止する会を作るとのお知らせをいただいたので下記に転載する。


 地方議員の年金について、徳島県小松島市議会の議員7名が掛け金の支払いを拒否していたが、法律で定められているとして小松島市長に報酬から天引きするように総務省は求めた(法では市長が支払う)と報道されている。支払いを拒否している小松島市議の方に話を伺ったことがあるが、公費負担で維持するのはおかしい。国民年金があるじゃないか、と話されていた。

 確かにそうだと思う。議員年金については公費負担を負担(税金)を増やべきでないとの考えに異論はないが、その前に議員の仕事は何か、という定義も必要ではないだろうか。議員がプロであるべきか、という問題だ。

 総務省は、地方議会議員年金制度検討会を設置し制度の見直しを検討しているが、その資料には、『地方議会議員年金は、地方議会議員の職務の重要性等を勘案して設けられた公的な互助年金であり、現実に、地方議会議員及びその遺族の老後の生活を保障する役割も有している』とも記載されていた。年金の議論は、議員の仕事は何か、重要なのかが問われることにもなるからだ。

 年金だけではなく報酬を減らせという意見も多い。市民の代表なのだから、市民として生活している人が無報酬で活動したら、との考え方もあると思う。しかし、他に生計を立てられる仕事を持っている人が片手間に活動をする。あるいは、議員報酬がなくても生計が成り立つ人だけが議員になるべきなのだろうか。多様化、高度化している自治体運営、経営を考えるとパートタイムの活動で議員が成り立つのか。それで市民は良しとするのか、ということも考えるべきだと思う。

 議員の年金や報酬、定数を減らせと議員自らアピールするの簡単で票につながるかもしれない。しかし、これは自分自身が働いていない、仕事以上に報酬(税金)を得ていると公言していることにならないか。議員の仕事という本質的なことを考えていないと、結果的に市民の不利益になるはずだ。極論を言えば、市民参加、参画を行政側が進めれば議会、議員は必要ないこともあるからだ。
 

 私が得ている報酬は画像のとおり。年金の掛け金になる共済掛け金を毎月8万8000円を払っており手取りは29万3700円。他に国民健康保険料などで毎月約8万円を支払っている。手取りを考えれば、掛け金は必要ないというのも分かる話だ。
kiyuuy
 結局のところ、現状の地方議員(都道府県、政令市は別)は中途半端だと思う。プロでもないし、ボランティアでもない。これは報酬や年金だけではなく活動内容もだ。
 ボランティア型であるなら、昼間の議会はできないし、調査活動などに時間は多くさけない。二元代表制とされている議会が、行政に対抗できる情報や知識を得ることは不可能だろう。プロであるなら、議会の開会日数は少ないだけではなくこれで一家の生計はたてられないから。議員はどうあるべきなのだろうか。
 私は、どちらが良いのか、正直、結論は出ていない。かつてはボランティア型だと思っていたが、現在ではプロ化すべきだとの思いが強い。このことは、年金だけではなく、市民も考えて欲しいと思う。

 議員年金を、そもそもは共済的な年金だと考えれば、市町村合併などにより地方議員が大幅に減っているのだから現状のままで維持できるわけがない。現状を維持するには、税金を投入することになるがそれは許されないだろう。制度そのものを考え直すべきだが、その動きはあまり見えていない。当事者である議員自身が動き出すべきであり、その意味では、今回の動きには賛同したい。まずは、議論から始めるべきだ。
 

【参考】
朝日新聞 議員年金拒否の徳島・小松島市議に総務省が「NO」
総務省 地方議会議員年金制度検討会
きょうも歩く 議員年金廃止のかけ声は高いけれども

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各位  
 2009年10月31日
(仮称)地方議員年金を廃止する議員と市民の会結成準備会へのお誘い

 地方議員年金、中でも市・町村議会議員年金財政は、「平成19年度で184億円の赤字であり、平成23年度には枯渇」と広く報道されています。
 このことは何年も前から指摘されていたにも関わらず、大幅な掛金・負担金等の引き上げと給付の引き下げという弥縫策を重ねるばかりで、年金財政はさらに悪化の一途を辿りました。しかも最近は、悪化の原因は平成の大合併にあるのだと言って(実際にはいずれにしても枯渇は時間の問題であることが判明)、国に対し、存続のための方策を取れ(=税金を注入せよ)という意見書を挙げる議会さえ出ています。その一方で、年金共済金の納付を拒否するという行動に出る議員たちも出ています。現在総務省では地方議会議員年金制度検討会を立ち上げており、この年末には廃止も視野に報告書を出す予定です。
 私たち議員や市民は、この事態を拱手傍観するだけでよいのでしょうか。それとも国会議員年金のように廃止はしたものの、その後40年間(掛け金はなく)公費のみを投入し続けると言う「名ばかり廃止」になるまで沈黙を守り、もらうものはちゃっかりもらうという「逃げ得」を待つのでしょうか。
 もう、一刻の猶予もありません。私たちが声を上げない限り、本当の意味での廃止にはならないでしょう。そこで、以下の2点を共通目標として、行動しようではありませんか。

一、地方議員年金を廃止する
二、自らの身を削ることも厭わない

■第1回打ち合わせ
 申し込み不要。ご参加自由(当日参加できなくても、趣旨に賛同の方はご連絡をお願いします。
●日時:2009年11月14日(土曜日) 16時~18時
●場所:東京都新宿区役所5階 第一委員会室(土曜日のため、夜間入り口から入ります)
●議題:会の名称、目標確定、組織形態、活動内容、ロードマップ、その他
●(当座の)連絡先
・なす雅之(新宿区議会議員
電話、FAX:03-5261-8315 携帯電話)090-6039-5771
・奥山たえこ(東京都杉並区議会議員)
tel/fax:03-3315-2155、携帯:090-9147-8383