外環道路のバックデータ

a88eda19.jpg 外環道路本線(地下)の関越~東名間における新規事業採択時評価結果及び評価に係るバックデータ(抜粋)を国が公表した。道路建設のさい、どのように費用と便益などを算出しているかがここに示されている。しかし、いろいろと考えているなぁと思う反面、その計算式自体があっているのか、数字は確かだろうかと考えると、ホントはどうなんだとも思ってしまう。



 画像は、公表された資料が市議会外環道路特別委員向けにも送付されてきたので、新事業採択時評価結果(平成21年度新規事業箇所)についてのページをスキャニングしたもの。このほかの資料の内容は下記となっていた。

・事業概要図
・客観的評価指標による事業採択の前提条件、事業の効果や必要性の確認の状況
・費用便益分析の結果
・交通状況の変化
・上で示された対象となる周辺道路の地図
・費用便益分析の条件
・費用の現在価値算定表

 これらの資料は、国土交通省のサイトにある新規事業採択時評価の結果~新規箇所一覧~のページにあるのでご参照を。

 
 このなかで注目されるのが、費用便益だろう。事業費(cost)に比べどれだけ便益(benefit)があるかを金額で示したものだ。投資費用に対して効果の額が良ければ、道路を作る意味があると説得できる最も重要な材料とも言える。
 資料では、事業費の1兆4797億円に対して便益が2兆9788億円であり、費用便益比(B/C)が2.9。約三倍のお得、メリットがあるから作る必要があるとの理由になっている。

 しかし、便益とは走行時間短縮、走行経費減少便益、交通事故減少便益のことであり環境、特に住環境への悪化というデメリットは計算されていない。地下となれば地下水はどうなるかも計算はされていない。そもそも、算出した数字はどのような根拠なのかも分からない。

 国土交通省のサイトには、「公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針」があるが、これをざっと見ただけでは、これまたよく分からない。知識不足、勉強不足と言われてしまうとそれまでだが、もっと分かりやすさが必要だと思う。
 また、費用は確定ではなく後で変化する。やんばダムではないが、事業を始めていくとだんだんと増えてしまい、当初の事業費とは全く違ってしまうことは多くの公共事業ではよく聞く話だ。

 資料を、最近老眼となってしまった視力で苦労しながらみていたが、結論としているのは、資料の数字は鵜呑みにはできないということだ。もっと精査する必要がある。何よりも政権が代わったのだから、これまでと同じ算定方式ではない方法も考えてみるべきだ。
 外環本線について、機能は認めるし本来は必要な道路だと思う。しかし、今必要かと考えれば、他にもっと必要な事業があり政策の優先順位としてきわめて低いと私は考えている。たとえば、道路よりもこども施策だろう。まずは、今必要かで考えるべきなのだ。

 資料はこれまでに公開されるとされていたが、国政選挙などがあり延び延びになっていたもの。公開することは評価すべきこと。でも、公開されたはいいが、さてどう考えればいいのか。どのように使えばいいのか、考え込んでしまう資料だ。