エコポイント対象商品はエコ?

エコポイントの交換商品が発表された。内容をみると、単に消費拡大を狙っただけというのが正解なのかもしれない。よくよく考えれば、新しい商品を買う=古い商品を使い捨てることになり、エコなのか疑問だ。そもそも何が目的なのかを考える必要があると思う。


エコポイントは、省エネの基準を満たす「エアコン」「冷蔵庫」「地上デジタル放送対応テレビ」に対して、さまざまな商品と交換可能な「エコポイント」が付いてくるというもの。何に交換できるかが最近まで分っていなかったが、先日になって発表された。

その交換できる対象商品を見ると、スイカなど公共交通機関の電子マネーやお米券、ビール券、旅行券、地域限定の商品券、ギフト券などが多い。使える商品がすべて決まったのではなく、申告制なのでどれに使えると決められないのは分るが、何を買うにも使えてしまうのでは、結局、エコになるのか分らないと思った。

エコポイントで使える商品も環境に配慮すべきじゃないだろうか。
景気刺激だから良いじゃないか、との反論もあるだろうが、それでエコになるのか。新たな商品を買って、古い商品やまだ使える商品を使え捨ててしまうようでは、エコじゃない、反対じゃないかと思った。

同じようなことで思い出したのは、以前にあった車の排気ガス規制のことだ。
ディーゼル規制と呼ばれ、大型トラックが黒煙を吐き出す映像や石原都知事がペットボトルに煤を入れてアピールしたことで知っている人も多いのではないだろうか。

これはNOX(窒素酸化物)規制(自動車NOx・PM法)などとも呼ばれた規制で、主にトラック(商用車)の排気ガスが規制値をクリアしないと首都圏で車の登録をさせないという内容だった。そのため、多くの商用車の買い替えが必要になった規制だ。

排気ガスがきれいになるのだから、地球には良いように思えてしまう。しかし、よく考えてみると、使える部品も多く持っている車を捨ててしまい新車を買うことは、本当は地球には良くないはずだ。

この規制のそもそもの目的を考えてみると、排気ガスをきれいにすれば良いだけのもの。黒煙を吐き出すことは良くないが、エンジンの調整やメンテナンスで減らせるものであり、車検のさいの黒煙自体の検査項目がないことから野放しになっていたにすぎない。NOXのせいで黒煙がでていたのだはないのだ。

また、NOX自体は、排気ガスのフィルター(触媒)を取り付けることやエンジンの調整をしっかりすれば除去できるものであって、古い車の全てを買い換えなくても排気ガスをきれいにすることは十分可能だ。

しかし、新車に買い換えてもらったほうが商売になる、あるいはそんな面倒なことをしなくても良いととの考え方もあってか、ほとんど論じられることなく規制されている。

しかも、首都圏で乗れなくなった車は、地方で登録したり、海外に輸出されてりして走り続けることになり、地球規模で考えれば、排気ガスがきれいになっていない規制なのだ。

目の前のことをやっているといいことのように思えるが、全体を考えてみれば、本当に意味があることなのか疑問。他にもっと簡単にできることもあることを見失ってしまうのがこの規制だったと思う。エコポイントも同じではないかとも思ってしまった。

こららのことは、私が古いJEEP(4ナンバーの商用車登録)に乗っていたため規制の対象になり、いろいろと調べていたことでわかったものだ。自分のJEEPは、触媒を取り付けることで規制をクリアさせたのだが、その費用は約15万円だった。この費用で車を捨てるのではなく使い続けること。排気ガスもきれいすることができたということだ。

ビール券に交換できることは個人的には素敵なことに思えるが、何が本当にエコなのか、よく考える必要がある。いろいろな事業や施策も本当の目的はなにか。役に立っているかを常に考える必要があるとエコポイントの対象商品で思った。

【参考】
環境省
・エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業におけるエコポイント数及び交換商品等の基本的考え方について
・「自動車NOx・PM法の車種規制について」パンフレット