クリーンセンターの建て替え用地

(仮称)新武蔵野クリーンセンター施設まちづくり検討委員会の最終報告書(案)がかたまった。6月9日の委員会で最終報告書(案)の議論が行われ、この日の議論で最終的な修正が加えられ、近く市長へと答申される予定だ。

報告書の中身は、今後、議会に報告され公開もされると思う。詳細は、その時に参照していただきたいが、この日の最終報告書(案)では、最も注目されているクリーンセンター(焼却場)の建て替え用地について具体的な場所の名が出されていた。

■読み応えのある内容

委員会は、クリーンセンター建て替えによる検討課題「新施設の設備用地」「新施設の在り方」「新施設の周辺のまちづくり」に加え、新たに建て替えの必要性や非焼却処理(生ごみの堆肥化など)の可能性についても議論を続け、この報告書(案)となった。

報告書(案)は、資料集が付けられており、報告書の構成や議論の内容、論点、検証したことなどが非常に細かく網羅されている。市民による委員会による報告書としては、特筆できるものだと思う。ところどころ、行政くさいところもあるが、事務的な内容だけではないので読み物、あるい一種の論文集ともいえるほどだ。それだけ、議論すべき範囲が広く、そして、深かったのだろうと思う。

今回の建て替え論議で最も注目されていたのが、どこに建て替えるか、だろう。本来であれば、行政で判断すべきでもので、このような市民委員会に案となる報告書を求めるのはどうかと思う。逆に言えば、それが武蔵野らしいといえばそれまでだが、市民参加が進むことにより、どこまで、何を市民に求めるのか。市民は何に答えられ、何ができるのか、できないのかを明確にしていくことが今後に求められているのだと思った。

■選定条件

さて、その建て替え用地だが、報告書(案)では、市内全域を対象にして必要とされる要件と抽出条件により具体的な場所を検討したとしている。

○必要な要件
・規模に対応できる面積(1.3ha)
・幅10m以上の取り付け道路(新設含む)

○抽出した条件
・農地は外す(これ以上農地減らすべきではない。現実的には対象農地はなし)
・現在、利用されている民有地は対象外(民有地に条件に適合する土地はあったが、土地取得費用、期間を考えると現実的ではない)
・都立公園は、清掃工場を認めないとの都の方針があるので除く
・学校施設は、少子化傾向から可能性はあるが、10年以内に稼動が必要な用地としては選択できない。
・既存公共施設(運動施設、体育館、浄水場など)は、解体してから建設するのでは、費用、代替用地の確保の面で困難。

■選択肢はクリーンセンター周辺か新たに捜すかのどちらか

これらのことから、建て替え用地は、現在のクリーンセンターのある市役所北エリア(運動場、緑町コミセンを含む)にするか、費用や上記のような困難な条件を克服して新たな土地を探すかの二つの選択肢があるとしている。

■新たな可能性のある場所

この報告書(案)で注目されるのは、これまでの議論で浮上してきた武蔵野市内で可能性のある場所についても記載されている。その場所とは、昭和16年に公園として都市計画決定がされていらい事業化されていないため、今からでも建設が可能となる場所だ。
もし、ここも候補地となれば、新たな土地の住民がどのように考えるのか。新たな問題になってしまうのではないかと危惧してしまう。

しかし、現在では住居があるなど、すんなりと建設することができないのは容易に想像はできる。報告書(案)では、将来的に生ごみなどのバイオマス処理施設を市内に分散して配置することも考えるべきだとしており、そのさいの適地として考えるとしてあった。

■いつ決めるか。今後の市民参加手法は

報告書(案)を読む限り、現実的には現在のクリーンセンター周辺しか建て替え用地がないとの結論になると思う。市がこの報告書を受けて、どのような判断をするのかが注目される。

また、ごみは全市民で考え、処理するさいの課題も共有すべきと思う。委員会でコミセンを使い学習会を行ったり、市報で特集号が出されるなどは行われているが、果たして建て替えが全市民の共通問題となっているのだろうか。このことのほうが、より問題だと思う。建て替え用地周辺だけの問題ではないのだ。

【参考】
(仮称)新武蔵野クリーンセンター施設まちづくり検討委員会