【外環道路】疑問多いままで国幹会議で承認 着工へ大きく動き出す

4月27日に国幹会議(第4回国土開発幹線自動車道建設会議)が開かれ、外環道路を含む4路線が整備計画を策定する路線へ格上げすることが承認され、着工へ大きく動き出した。会議を傍聴していたが、委員から会議の形骸化や外環道路については住民に反対意見があり議論が十分ではなかったと指摘されるなど会議自体の問題も浮き彫りになっていたなかでの承認だった。しかし、多くの意見はもっと道路が必要との考え方が多く、本当に必要なのかの議論はなかった。このような中で道路建設が進むことには疑問が大きく残る。



会議で議案と出されたのは5つの議案。このなかの第一号議案として、外環道路を含む4路線について質疑、意見が出されていた。

会議では、開催の三日前(24日。金曜日)に通知があり急な開催であった。これでは、十分な議論ができないと委員からも指摘されていたなど国幹会議の形骸化を問題視する意見が多かった。なかには、外環道路への反対意見を住民から聞いた。騒音、排ガス、地下水脈。このような道路を作りCO2を減らせるのか。車の保有台数が減っているなかで道路を作ってどれだけ効果があるのか。整備の費用対効果にも疑念がある。これだけ反対意見があることは、メリットデメリットを住民が理解していないのではないか。本来はそれを議論するのがこの会議であるべきとの意見があったものの結果は了承となった。

★委員の意見のなかに、この会議は大学の合格発表を聞くようなもので、合格したことは否定できない。それよりも、不合格となったことの説明をどうするのか。採点基準を示し、合格するように努力させるべきではないか、との意見に代表されるように、建設するための会議であり、他の意見も聞くと、もっと多くの道路を作るための会議に思えた。そもそも国幹会議の議案は『御意見を承りたく、付議いたします。』とされているよう意見を聞くだけの会議で決定することは想定されていない。いわば、アリバイ作りの会議、“通行手形”を渡すためとしかないと思えてしまった。

当日配布された資料には、事業評価として、三便益(走行時間短縮、走行経費減少、交通事故減少)をBとし、全体事業費をCとして算出した費用便益比(B/C)を確認してこれが1以上の道路を提案している、つまりは費用対効果が良い道路と国は説明をしていたが、その一方で、他にも高速道路の多面的な効果(企業立地、物流支援、生活環境改善、医療アクセス向上等)も考える必要があるとの説明があり、委員からも同様の意見があった。新たな要素を加えるとなると明確な費用の根拠を算定することができず、結局は作るために理由を後付できることになる危険性を感じた。今後もさら作り続けるというのだろうか。

さらに、今回の道路は「合併施行方式」で建設することは問題だと思う。これは、高速道路など有料道路は、通行料金収入で建設費を賄うことが原則なのに、賄うことができないと想定される道路については国や自治体から建設費を出す、税金を使うとの方式だ。現在の高速道路会社は、政府の意向で民営化され、収益性が低い道路は建設をしないことが原則となっているが、これを国土交通省がひっくり返してしまうことになると考えられるからだ。いったい今までの政府の方針や改革は何だったのか、それを旗印にして国会の多くの議席が得られているのではないか。その投票意思をまったく無視する裏切り行為とまで思えたほどだった。

必要性の低い道路を作り続けることで借金体質となったのがこの日本ではなかったのか。同じことを繰り返す。しかも精査しないで行うべきなのか。
当日配布された資料では議案となる道路の工事費用額を間違え当日修正していたなど拙速な手法で開催した国幹会議で決めてしまうこと。そして、今回の議案の元になった大盤振る舞い、何でもあり状態の補正予算を提出した政府の考え方も明らかにおかしい

【参考】
国土交通省 報道発表
 第4回国土開発幹線自動車道建設会議について