武蔵野市の新型インフルエンザ対策

メキシコとアメリカで豚インフルエンザ感染が発生し、あらためて新型インフルエンザへの対応が注目されている。鳥インフルエンザも含め新型インフルエンザへの対応、特にパンデミックとなった場合、どのように武蔵野市は対応するのか、できるだろうか。このことについて、先の三月議会で一般質問を行った。豚インフルエンザでも分ったように、新型インフルエンザはいつ、どのように発生するか分らない。早期の対策が必要だろう。



パンデミック(pandemic)とは、感染症や伝染病がヒトからヒトへと世界的に大流行することを意味しており、かつて流行した例としては、ペストやコレラ、スペインかぜ(インフルエンザ)などがある。WHOでは流行の段階を以下の段階(フェーズ)に分けている。現在はフェーズ3とされている。

フェーズ1 ヒトへの感染リスクは低い

フェーズ2 ヒトへの感染リスクが高い

(以下パンデミックアラート期)
フェーズ3 ヒトからヒトへの感染はないが、または極めて限定されている

フェース4 ヒトからヒトへの感染が増加している証拠がある

フェーズ5 ヒトからヒトへの感染がかなりの数でおきている証拠がある

(以下パンデミック)
フェーズ6 ヒトからヒトへの感染が継続的に確立している

以下は、武蔵野市がどのようにパンデミック対策を行っているか先の3月議会で行った一般質問の内容だ。正式には、議事録が確定してからだが参考になると思う。パンデミックになった場合、自治体での対応には限界がある。本来は国の仕事だと思うが、その国の対策は大丈夫なのだろうか。豚インフルエンザの発生で早期の対策が必要なことが現実的になっていると思う。

(平成21年3月議会 一般質問より)
パンデミック対策について。

武蔵野市では新型インフルエンザへの対応について、すでに市のサイトなどで広報活動は行われている。しかし、鳥インフルエンザだけではなく、感染症や伝染病が世界的に流行するというパンデミックとなった場合、市として何ができるのかを想定してみると限界があると考え、以下を質問する。

Q:2007年12月に武蔵野市新型インフルエンザ対策行動計画を策定しているが、その後の進捗ぐあいはどうなっているか。

A(邑上市長):新型インフルエンザ対策行動計画は、平成19年11月に発生段階別の封じ込め対策として市役所が実施する内容をまとめたもので、現在は、各課の具体的実施事項をまとめる新型インフルエンザ対応マニュアルを作成中だ。21年度末を目標に庁内各課で調整している。医療体制については、昨年より医師会、武蔵野赤十字病院、多摩府中保健所との意見交換会を継続している。

Q;パンデミックとなった場合、自宅にいることが最大の対策としか思えないが、その場合、市職員の出勤に制限が起こり、市役所業務に支障が出ることになる。すべての業務を行うことができないとは理解しているが、ライフラインの保守など必要な業務もある。何が可能で何ができないかなどを明確にしておき、市民にも理解しておいてもらうことが必要と考えるが、、現状ではどのようになっているか。

A:パンデミックとなったようなときの市役所業務の扱いをどうするだが、大災害や新型インフルエンザの大流行に備え市役所の業務継続計画、いわゆるBCP(Business Continuity Plan)を作成することは喫緊の課題であると認識している。特に、大災害時と違いまして、新型インフルエンザの場合は他の自治体などからの支援はなかなか期待できない。
逆に、市の職員も新インフルエンザに感染して業務から離脱してしまうおそれも予測される。したがって、市の業務の中から市民生活に最低限不可欠な業務を選択し、限定された職員体制の中で業務を継続していく方策を定めなければならないと思っている。
平成21年度には、まず各課の業務のすべてを洗い出しをして、大災害時と新型インフルエンザの大流行時に分けて、それぞれ最低限必要な業務を絞り込み、その中で優先順位をつけるとともに業務に必要な職員数、職員の安全確保が図れる実施方法などについて検討を進めたい。

Q;地方自治体によるパンデミック対応には限界があり、本来は国の責務とも考えられる。例えば必要量のワクチンを国が確保しておくことなど、市民に最も近い自治体として積極的に国へ意見を上げるべきとではないか。

A:現在、新型インフルエンザそのものは未発生であるためワクチンは開発されていない状況だ。現在の対策としては、タミフル等の抗インフルエンザウイルス薬が有効と考えられており、国と東京都の責務のもと備蓄が行われている。ただし、どこに備蓄され、どのように流通して市に配布されるかなどについては、まだ明確ではない。そのため、市独自で一定数量の薬剤を備蓄する計画を持っている。また、ワクチンが開発された際の流通・接種方法も、同様に明確ではない。
現在、医療機関との意見交換も進めているが、多摩府中保健所に対しては、備蓄薬等の流通・配布の明確化について、東京都を経由して国への意見を伝えるよう都に要請している。

Q;パンデミック対策は、一自治体としてできることはかなり限られ、現実的にどこまでできるのかにはかなり疑問が残る。かといって、市民から一番相談しやすいのは市役所だ。検討するとの答弁はあったが、なるべく早期にシステムを確立した上で市民に知らせていくことが必要ではないか。情報がないことでパニック状態になることから、先ほどの新型インフルエンザ対応マニュアル作成スケジュールの前倒が必要ではなか。

A:パンデミック対策、新型インフルエンザ対策等については現在そのマニュアルを年度内にまとめようとしている。ただ、そのマニュアル作成の際にも条件が不確定な点が多々あり、今持っている得られた情報でのみのマニュアルにならざるを得ないかなと思うが、なるべくそのようなマニュアルも含めて、可能な範囲で前倒しで準備をしたいと思っている。

【参考】
厚生労働省 新型インフルエンザ対策関連情報
武蔵野市 お知らせ
  豚インフルエンザが発生しています
  新型インフルエンザに備えよう